アンガーマネジメントを子どもに教えるメリットとは?子どもが怒りをコントロールできるようになる!

子どものアンガーマネジメント

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今回の記事では、

子どもが怒りをコントロールできるようになる方法

について詳しく説明します。

みなさん、「キレやすいお子さん」に手を焼いていませんか?

ゆう

うちの長男もスイッチが入ると、手が付けられなくなります。

小学校低学年の子どもであれば、自分の思いどおりにならないことがあると、ちょっとしたことでイライラして泣きわめいたり、怒ったりすることは誰にでもあると思いますが、大きくなってもそのような状態が続くようでしたら心配ですよね。

なぜ、子どもがキレてしまうのかというと、その原因は「自分の気持ちを上手に相手に伝えられないこと」と「相手の気持ちを理解することが苦手なこと」の大きく二つがあげられます。

この二つの原因を改善するために有効なのが、今回のテーマである「アンガーマネジメント」のスキルになります。

そこで、今回は、

  • アンガーマネジメントって何?
  • そのトレーニング方法を知りたい!

といった悩みや疑問に答えていきます。

目次

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、怒りなどの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングのことを指します。

自分の怒りなどの感情と上手に付き合い、人前で怒りなどの感情を上手に出せるようになったり、必要のないときには出さないようにしたりできるようになることを目的としています。

アンガー」というと「怒り」と直訳されがちです。

しかし、アンガーマネジメントで使っているアンガーとは「様々な感情が入り乱れ,混とんとした状態」を指します(「キレやすい子へのアンガーマネジメント」本田恵子著)。

様々な感情が入り乱れていると、自分ではどんな気持ちなのかが分からなくなるので、興奮しやすくなります。

例えば、次のような場面を想像してみてください。

学校の休み時間、A君が隣の席の子と話をしていたら、後ろの席の子に背中をつつかれた。振り返ったらニヤニヤ笑われたので、思わず後ろの席の子を叩いてしまった。

ゆう

A君はどのような気持ちで後ろの子を叩いてしまったのでしょうか?

A君は「いたずらされてバカにされた」と捉えて怒った可能性が高いですよね。

それに加えて、隣の子の手前で恥ずかしかったかもしれませんし、後ろの子にしょっちゅういたずらされるので不満イライラがあった可能性もあります。

こうした様々な感情を一つ一つに気付くことができていれば、自分の感情に向き合って適切に対処することができます。

しかし、自分の感情が今どのような状態なのかが分からないと、頭の中がぐちゃぐちゃしてきて、キレるといった行動に及んでしまうのです。

だからこそ、自分の感情に目を向けてきちんと自分の感情と向き合うことが大切とされます。

トレーニング方法

キレやすい子どもには、専門機関でアンガーマネジメントのトレーニングを受けさせるのが効果的ですが、子育て中で忙しい方にとっては、時間的にも金銭的にも余裕がない場合が多いでしょう。

そこで、おすすめなのがワークブックに取り組ませるという方法です。

子どものアンガーマネジメントトレーニングのワークブックはいろいろと販売されていて、アマゾンなどでも気軽に購入することができます。

ゆう

以下のトレーニングの方法は、次の書籍を参考にしたものになりますので、興味のある方は手に取ってみてください。

衝動的に怒らないようにする

怒りには種類があって、じわじわ強くなってくるものから、いきなりかっとなって突然強まるものまであります。

突然怒りが強まってしまうと、その後のコントロールができにくくなってしまいますので、とにかく一時的に怒りを鎮めるとか、高まりにくくする方法が重要になります。

ゆう

ここでは効果的な方法についていくつか説明します。

  • 6秒ルール
  • 深呼吸
  • グラウンディング
  • タイムアウト
  • 怒りを数値化する

考え方を変えてみる

怒りなどの感情をコントロールするために、まずは「考え方」から変えてみましょう。

ここでは、子どもが自分の考え方を変える方法として次の3つを紹介していきます。

  1. べき思考に気付く
  2. 許せる心を広げよう
  3. アンガーログ

べき思考に気付く

子どもが怒りたくなるようなときとは、どのようなときに、どのような気持ちになるときでしょうか?

みなさんも、子どもの気持ちになって考えてみましょう。

・悪口を言われたとき→「なんで,そんなひどいことをいうの?おかしいよ!悪口は言っちゃいけないんだよ」という考える。その考えの奥には「悪口は言うべきじゃないのに・・・」という考えがあるかも。

・けんかをして叩かれたとき→「人を叩いちゃいけないんだよ」と考える。その考えの奥には、「人を叩くべきではないのに・・・」という考えがあるかも。

・約束を破られたとき→「約束は守らないと!」と考える。その考えの奥には、「約束は守るべきなのに・・・」という考えがあるかも。

ゆう

これらすべての考えの奥には「べき」という言葉があります。

これを「べき思考」などと言いますが、この「べき思考」があると、自分にとって当たり前のことだと思っている強い思い込みがあります。

自分が絶対に正しいと思い込んでいるとき、そうした自分の思い込みが外れたときに怒りたくなってしまいます。

子どもが自分の「べき思考」に気付き、そうした考え方を変えていくことが、怒りなどの感情を生じにくくさせることにつながります。

許せる心を広げよう

自分の中の「べき」が思いどおりにならないと、怒りにつながってしまいます。

ただ、同じ出来事があっても、受け止め方や「べき」に対する考え方次第では、怒りにならなくすることもできます。

自分の「べき」や当たり前と同じ考え方の場合は、当然怒るようなことはないと思いますし、自分の考えと少し違う場合にも「まぁ、それくらいなら仕方ないか。」などと許せることがあるかもしれません。

ゆう

一方で、自分の考えと全然違う場合には、怒ってしまうこともあるでしょう。

つまり、自分の考えと合わないにしても「それくらいなら仕方ないか。」とか「まぁいいか」と許せるような範囲を広げていくことが望ましいです。

例えば、みなさんのお子さんなら次のような場面について、どの程度までなら「仕方ないかな」とお友だちを許せるでしょうか?

今の位置を確認しつつ、それより先についても許せる余地がないか考えさせてみましょう。

朝、学校で友達に「おはよう」と声を掛けたら、本を読んだままで、返事をしてくれなかった。

  1. 周りがうるさくて聞こえなかった。
  2. 自分の声が小さすぎた。
  3. 友達が本に集中していた
  4. 友達が他のことに気を取られていた
  5. 友達が自分と話したくなかった

私の長男なら、③くらいまでなら許せると思いますが、④になると「いくら他のことに気を取られていたからと言って、あいさつくらいしてほしい!」とイラっとしてしまうかもしれません。

こうした場合には、④について子どもと話し合うことで、親が「他のことに気を取られて返事をできないこともあるよね」などとアドバイスすることで相手を許せる範囲を広げることができるようになります。

アンガーログ

怒りが急に高まってしまったときには、一旦6秒ルールなどで落ち着くことが先決です。

いったん落ち着いた後でも、頭の中で怒りの原因を考えてしまうと、頭の中でぐるぐる同じようなことを考え続けてしまって、腹が立ってきたり、訳が分からなくなってきたりしてしまうことがあります。

そうしたとき、怒ったときのことを思い出してアンガーログ(怒りのメモ)を書いてみましょう。

頭の中で考えるよりも,頭の外に出すことでスッキリすることができます!

アンガーログは、次のように分けて記載します。

  • どんなことがあった?
  • そのとき,どうした?
  • どうしてほしかった?
  • いまのきもちは?
ゆう

では、次のような場面について、アンダーログを記載してみます。

友達がぶつかってきて、転んでしまった。あやまってほしくて、「あやまってよ」と言ったら、友達に「なんだよ!」と言い返されて、腹が立って押しちゃったら。けんかになった。

  1. どんなことがあった?→友達がぶつかってきて、ころんじゃった。
  2. そのとき、どうした?→「あやまってよ」と言ったのに、「なんだよ!」と言い返されて、押しちゃった。
  3. どうしてほしかった?→顔を見て「だいじょうぶ?ごめんね」と言ってほしかった。
  4. いまのきもちは?→けんかになって悲しい。仲直りしたい。でもどうしたらいいか分からない。

頭の中だけで考えようとすると、「気持ち」と「出来事」がごちゃごちゃになってしまいがちです。

この例では、友達に「なんだよ!」と言い返されてしまって、頭の中が怒りでいっぱいになってしまいました。

おそらく、友達に「なんだよ」と言われたことが、ものすごく悪意があって言われたように感じてしまったかもしれませんが、その悪意があったかどうかは本当は分かりませんよね?

そうしたときこそ、「気持ち」と「出来事」を切り離して分けて書くことが大切です。

怒るときに守ること

アンガーマネジメントでは、怒りをコントロールできるようになることが目標ですが、決して怒りを我慢して抑えることとは違います。

自分の中に怒りなどの感情が生じたときに、その怒りに飲み込まれずに、子どもが自分の言いたいことを相手に上手に伝えられるようになることが望ましいです。

ゆう

その際に,守らなければならない怒りのルールなどがあります。

3つのルール

子どもが自分の怒りを伝える際に,絶対に守らなければならないルールがあります。

人を傷付けない→怒ってかっとなってしまっても,絶対に人を傷つけるようなことはしてはならない。暴力がダメなのは当然だが,言葉で相手の気持ちを傷付けることも禁止である。

自分を傷付けない→子どもが,自分を傷付けるということは,自分が悪いとして自分を責めすぎることである。反省とは異なる。子ども自身の悪いところは直せばよい。大切なのは,子どもが自分に自信をもってほこりを持つことである。

モノに当たらない→子どもが怒りの原因以外の相手に当たることを八つ当たりというが,モノに当たることも同じである。モノに当たっていると,そのうち他の人にも当たるようになってしまう。

4つのタブー

怒るときには,自分の気持ちを相手に伝えることが大切です。

もちろん怒鳴ったり,ぶったり,泣かせたりはしてはいけません。

ただ,怒ったときやけんかしたときに,やってはいけない4つのタブーがあるのでしっかりと子どもに覚えさせましょう。

自分の機嫌で怒り方を変える→もしも自分が怒っているときに,もしかしたらそのときの機嫌や気分などの影響を受けていることがあるかもしれない。人に怒るときの基準は,自分の機嫌や気分ではなく,相手にされたことなどの出来事である。

関係ないことを持ち出す→けんかのついでとして,過去のことを引っ張り出して怒ると,今何が問題なのか自分も相手も分からなくなってしまい,相手も腹を立ててしまうことがある。怒るときには,言いたいことをできるだけ一つに絞って相手に伝えることが大切である。

原因を責める→「なんでそんなことをしたの?」といった言葉について,「なんで?」と聞いても理由が分からないことが多い。理由を聞き出そうとすると,相手は言い訳を探し始めるから,解決が難しくなる。「どうしたら~してくれる?」と話の方向を「これから」に向けて話すのがよい。

一方的に決めつける→怒っているからといって,相手の非ばかりを責めるのではなくて,事実をきちんと捉えて話し合うようにする。相手の考えをきちんと聞くことも大切である。

おすすめのオンラインカウンセリング

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【URARAKA(ウララカ)】

まとめ

今回は, 子どもが自分の怒りなどの感情をコントロールできるようになる方法として,アンガーマネジメントについて紹介しました。

子どもが上手に怒りを人に伝えられるようになると,自分の言いたいことも言えるようになり,過度にストレスをため込まなくなり,気持ちも安定して生活できるようになります。

子どもが怒りなどの感情をコントロールできるようになるためには,親自身も自分の感情をコントロールできるようになることが望まれます。

子どもと一緒にアンガーマネジメントを学ぶことで,親子で一緒に成長していきましょう!

なお、親自身も自分の怒りをコントロールすることは大切です。その方法についてまとめた記事がありますので、併せてお読みください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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