長年勤めていた公務員(心理職)を退職しました。
最後の役職は「課長クラス」でしたので、いわゆる中級管理職でした。
管理職は「罰ゲーム」とか「無理ゲー」と言われるように、自分にとってかなりのストレスでした。
直接クライアントに接することのできる現場の心理士に戻りたいとずっと考えていました。
そうした中で、ついに国家公務員の中級管理職を退職しました。
その決断に至るまでにはかなりの不安がありましたし、家族とも一緒に悩み、何度も話し合いました。
もしかすると、みなさんの中にも管理職になって悩んでいたり、辞めたいと思っていたりする人がいるかもしれません。
そうした人の参考になればと思い、私の経験をお伝えします。
- 管理職がつらくて仕方がないと感じている方
- 公務員の心理士を辞めても大丈夫かどうか不安を感じている方
- パートナーが管理職のストレスを抱えている方
心理士としての経験

私は、心理系の大学院を修了後、国家公務員としての心理職に就きました。
新卒で採用になったため、他の仕事の経験はありませんでした。
クライアントの対象は、非行や問題行動を起こす子どもや、そのことに悩む親御さんです。
相談に来た方に対して、面接や心理検査を通じてアセスメント(見立て)を行い、その上でトリートメント(治療)をするのが主な仕事でした。
クライアントは、非行や問題行動だけでなく、発達障害や知的障害、依存症や精神障害、家族関係の問題や学校や仕事関係の問題などの悩みを抱えていました。
そうした方々を長く支援してきました。
公務員としてのキャリア
国家公務員としてのキャリアも順調でした。
心理職としての専門家でありながら、昇級試験も受けていたため、順調に昇級していきました。
その分、転勤も多かったです。
18年間で、合計7つの施設で働きました。
後半の5年間は管理職として働いていました。
そのうち3年間は「課長クラス」として、施設の中級管理職として勤務していました。
周囲と比べると、少しだけ早く「課長クラス」になりました。
自分なりに一生懸命仕事をしていたので、上司に評価されていたのでしょう。
ただ、管理職になってからは、現場から離れてしまったため、心理士としての経験を積むことが難しくなってきました。
中間管理職としてのストレス

中級管理職になってからは、クライアントと接することはめっきり減ってしまいました。
主な仕事は次のとおりでした。
- 部下職員のマネジメント
- 上級官庁からの通達に基づいた内規(施設のルール)作り
- ハラスメント研修の実施
- 他部署との調整
- 他機関との調整
こうした中でも、大きなストレスになったのは、「部下職員のマネジメント」でした。
私は心理士なので、他者とコミュニケーションをとる際には、基本的に相手の話を聴く姿勢が体に染み付いています。
一方で、「部下に業務の指示を出す」ことは苦手でした。
特に、部下から業務に対する不満や文句をぶつけられると、その部下にそれ以上厳しく接することができませんでした。
その結果、適切に業務を指示することができないこともありました。
すると、他の部下からは、「業務負担が不公平だ」などと不平不満を訴えられることもありました。
こうした中で、私は自分自身のマネジメント力の乏しさに落ち込みました。
実際に仕事を上手に進めることができないことにも、大きなストレスを抱えるようになりました。

誰にも仕事をふれず、自分で仕事を抱えることも増えました。
中級管理職の退職を決意した経緯
こうした状況について、自分の上司に相談しました。
しかし、上司には「部下に文句を言わせず仕事をさせなさい」「仕事をしない部下には評価を下げれば良い」「他に余裕のある者に仕事を振れないか?」といった趣旨の内容を言われるばかりでした。
私は、上司に相談しても仕方がないという気持ちを強めていきました。
徐々にストレスが高まっていく中、次のような症状が出てきました。
- 胃潰瘍と十二指腸潰瘍
- 日常的な頭痛や体のだるさ
- 朝仕事に行こうとすると布団から起き上がれない
- モチベーションの低下
また、仕事が終わらないため帰りも遅くなり、家族と一緒の時間も減りました。
「このままだと潰れてしまう」「子どもと一緒の時間を作れず、何のために働いているんだろう」と考えるようになりました。
管理職を離れて、クライエントと直接話をできるような心理士に戻りたい気持ちも強めていきました。
そして、「降格するか、退職するか」と二択で悩むようになりました。
そうした中、地方自治体で、会計年度任用職員としての心理職の募集がありました。
現場の心理士に戻るチャンスだと思いました。
降格して同じ業界で働き続けるよりも、新しい環境で一から心理士としてのキャリアを積むのも良いと考えました。
ただ、これまでの公務員のキャリアを捨てることや、管理職を辞めることにより収入が減ることへの不安もありました。
妻と何度も話し合いました。
妻には、管理職を続けることで体と心がボロボロになっているのは心配だと言われました。
また、家族とも一緒に過ごす時間を作れないのであれば、新しい環境に移るのも良いのではないかとアドバイスされました。
その結果、18年働いた公務員を退職することを決意しました。



ようやく、中間管理職から解放されたのです。
まとめ
以上が、私が中間管理職を辞めて、現場の心理士に戻るまでの経緯でした。
ここにはお金のことや子どものことなど、管理職を辞めるにあたって仕事以外で悩んだことなど書ききれていないこともあります。
ただ、一つだけ言えるのは、「中級管理職を辞めて良かった」ということです。
国家公務員かつ管理職という社会的な地位やそれなりの給与を失いましたが、それでも体と心の健康を取り戻すことができましたし、家族との時間も増えました。
今回の経緯は、もしかすると40代という「ミドルライフクライシス」の時期とも重なっていたことも影響したかもしれません。


今、管理職をつらいと感じている方、そうした人が身近にいる方には、ぜひ私のような者もいることを知っていただければと思います。
今後も、心理士としての経過をお伝えして行きます。
ご相談や質問がある場合には、こちらまでどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。


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