今回の記事では、
家事や育児をできる夫にするための具体的な方法
について詳しく説明していきます。
家事や育児で忙しい奥さまにとっては、家事や育児をしない夫に色々と不満を抱いているのではないでしょうか?
そうした夫は言われるまでやろうとしませんし、言われてようやく重い腰を上げたとしても簡単なことしかやれません。
おそらく、うまくできずに余計に奥さまの手間をかけてしまうこともあるでしょう。
私が働く心理相談室でも、奥さまがご主人に対して家事や育児に協力しないことの不満を述べる方が結構いらっしゃいます。
そんな夫でも、最近の夫の家事や育児の参加の流れに背中を押されていて、心のどこかで「ちゃんとやれないといけないな。」という気持ちは芽生えているはずです。
そうした夫を家事や育児に協力してもらうためには、夫の気持ちを理解した上で、その夫のやる気を引き出すことが大切です。
そこで今回は、
- そもそもなぜ夫は家事や育児をやらないのか、その心理を把握したい!
- 家事や育児をできる夫にするための方法って?
という悩みや疑問に答えていきます。
夫が家事や育児に協力せずに困っている方は是非参考にしてください。
家事や育児をやらない夫の心理
夫が家事や育児をできるようにするためには、まずは、夫がなぜ家事や育児をやろうとしないのか、その心理を考えてみましょう。
その心理を把握できなければ、「できる夫」に育てるのは難しいでしょう。
夫の心理について考えるためには、以下の3つの視点を持つことが大切です。
1.家事や育児の経験がなく、苦手意識が強い
2.仕事が忙しいことを理由にして、妻に甘えている
3.「男は仕事、女は家庭」という価値観がある
ここから順番に詳しく見ていきましょう。
家事や育児の経験がなく、苦手意識が強い
男性の場合、大学生又は社会人になるまでは実家で過ごし、そこでは母親が家事をするのが当たり前で、家事のスキルが身に付いていない人が多くいます。
一人暮らしを始めるようになったとしても、必要最低限の家事しか行わないまま経過する人も少なくありません。
なぜ、そのような男性がいるのかというと、自分で家事をしなくてもさほど困らないからです。
食事は外食をすればよいですし、外出の際に身だしなみさえ整えられれば、家の中は多少汚れていても気になりません。
結婚後、子どもが生まれても、一緒に遊んだり抱っこしたりくらいはしますが、ミルクを一から準備してあげたり、おむつを替えたり、入浴させたりと、手間がかかるようなことはやろうとしません。
なぜなら、家事や育児に対して苦手意識を強めているからです。
そうした男性は、家事や育児をどうやってやればよいのか分からず、いざ奥さまが協力してほしいとお願いをしても、夫は苦手意識が先行して、非常に消極的になりがちです。
一人暮らしをしていた友人が、大学4年間、一度もフライパンを使いませんでした。その人は、社会人になった今も家事がほとんどできません。
仕事が忙しいことを理由にして,妻に甘えている
仕事に忙しく、毎日帰りが遅くて、「休日くらいゆっくりさせてくれ」などと言って、家事や育児にほとんど参加しない夫がいます。
妻は、そのような夫を見ると、仕事をしてくれているのだから仕方ないとして、家事や育児をできるだけ自分だけでやろうとするかもしれません。
すると、夫は、妻が家事や育児をしてくれることを当然と考えるようになり、そのような状況に甘えるようになります。
こうした夫は、仕事が忙しくない時期であっても、また、テレワークなどで家にいる時間が長くなっても、家事や育児に参加しようとしません。
いかに仕事が大変かということを前面にアピールして、家事や育児を避けようとします。
「男は仕事,女は家庭」という価値観がある
昭和や平成初期に生まれた男性は、「男は仕事、女は家庭」という価値観のある家庭で育っていることが多いでしょう。
小さい頃から父親が仕事で、母親が家事をするのが当たり前の家庭で育つと、そうした夫婦のあり方が当然だという価値観が育っていきます。
価値観というのは、なかなか変えることができません。
こうした男性が、妻と結婚しても、自分の価値観を優先してしまって、夫は仕事をしていればよいとして、家事や育児を妻に押し付けてしまいます。
「できる夫」に育てる
先ほどのような夫は、自分の中で「やらない」「やれない」「できない」理由をいろいろと準備して、家事や育児に参加しません。
そうした夫を「できる夫」に育てなければ、いつまでたっても変わりません。
では、どうすれば「できる夫」になってくれるのでしょうか?
具体的な方法として、以下の4点を挙げます。
1.「夫婦は対等」であるという考え方を共有する
2.家事や育児の経験を少しずつ増やしていく
3.妻に甘えていることを気付かせる
4.「男も女も、仕事と家庭」の価値観を持つ
1つずつ見ていきましょう。
「夫婦は対等」であるという考え方を共有する
家庭によって、夫婦の仕事や家事・育児などの負担は様々です。
夫が仕事に忙しければ、妻は仕事の負担を減らして家事や育児を優先する場合が多いかもしれません。
もちろんその逆もあるでしょう。
どのような家庭であっても夫婦で仕事や家事・育児のバランスをとることが理想的です。
しかし、そのバランスをうまく取れなくなったとき、特に夫婦共に仕事が忙しいのに、夫が家事や育児に非協力的なときに悩みが生じます。
なぜ、そのようなことが生じるかというと、多くの場合、夫が妻に対して、「自分の方が仕事をして収入があるから、自分の方が偉いはずだ。」という誤った考えがあるからです。
妻の方も「生活ができているのは、夫が一所懸命に働いてくれているからだ。」などとして、自分の立場が下であることを受け入れがちです。
こうした夫婦は、お互いの立場が対等とは言えません。
夫婦は、お互いを尊重して、お互いを認め合って、お互いを思いやって接することが大切です。
そうすれば、例え夫が仕事が忙しくて家事や育児になかなか時間を取れなくても、妻に対して感謝の気持ちを忘れませんし、自分のできる範囲で協力するようになるでしょう。
こうした夫であれば、妻にとって家事や育児が大変であっても、夫に感謝してもらっているという気持ちさえ持つことができれば、気持ちよく家事や育児に取り組むことができるでしょう。
「夫婦は対等」であるという考え方を共有するために、夫婦で話し合う時間を作っていくことをお勧めします。
このとき妻は、夫に感謝の気持ちを持ち、その気持ちを言葉に出して伝えることがとても大切です。
そうすることでお互いがお互いを尊重できるようになります。
家事や育児の経験を少しずつ増やしていく
家事や育児の経験が乏しくてなかなかやろうとしない夫の場合、本音ではやりたいとか手伝いたいという気持ちがあるかもしれません。
こうした夫であれば、奥さまの方から「一緒にやろう」と声を掛けて、ちょっとしたことから一緒にできるように取り組ませるとよいでしょう。
子どもに新しいことを教えていくときと同じやり方です。
子どもは初めてのことをするとき、失敗や間違いを繰り返しながら、少しずつできるようになります。
そのとき、母親が何でも手伝ってしまったら、いつまでたっても一人でできるようにはなりません。
子どもに教えるときと、夫に教えるとき、やることは同じだと考えてあげましょう。
もしかすると、夫に対しては、「どうしてこんなこともできないの」とか「教えるのは面倒くさいから、私がやった方が早い」と思ってしまうと、夫の家事や育児のスキルは今以上には伸びないでしょう。
そして、子どもに対しても何でも手伝ってしまって、子どもの成長を阻むような母親になってしまうおそれがあります。
人を育てるのは、時間が掛かりますし、苦労もするものだと思って、ご主人を「できる夫」に育てていきましょう。
妻に甘えていることに気付かせる
夫が育児や家事をしない理由として、仕事の忙しさをアピールするとき、それは妻への甘えです。
夫には、そうした自覚がない場合が多いので、気付かせる必要があります。
例えば、夫が平日仕事の帰りが遅いのであれば、その忙しさや大変さを認めつつ、休日でも家事や育児に協力しないのであれば、そのことについて指摘しましょう。
とはいえ、人は、当然のことを指摘されると、自分が非難されていると感じて、素直に受け入れにくくなります。
その際注意してほしいのは、夫の気持ちを尊重することです。
妻が夫に対して仕事を頑張っていることについて感謝の気持ちを伝えることで、夫は妻からの指摘を受け入れやすくなります。
「男も女も、仕事と家庭」という価値観を持つ
最近では、世の中の流れとして、夫の家事や育児への参加が当然であるとなりつつあるため、その流れについて話し合ってみましょう。
人の価値観は変わりにくく、身近な人に指摘されてもなかなか変わるものではありません。
ママ友やパパ友から話を聞くとか、義父母が理解があれば一言言ってもらうなどして、色々な人から「男も女も,仕事と家庭」という考え方についての話に触れる機会を増やして、ご主人の凝り固まった考え方を柔らかくして変えていきましょう。
おすすめのオンラインカウンセリング
自分のことや家族のことでお悩みの方は、一度オンラインカウンセリングを検討してみてはいかがでしょうか?
他人に相談することに多くの人は抵抗がありますが、私のブログをお読みになっていただいている方は、悩みを解決するために一歩進むことのできる方です。
実際のカウンセリングルームや精神科病院などにいくのは勇気がいりますし、家族の理解も得にくいと思いますので、そうした方には「オンラインカウンセリング」をおすすめしています。
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多種多様な相談内容にも対応しているので、一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、家事や育児をしない夫について、その心理や「できる夫」に育てるための方法について説明してきました。
夫と妻が協力して家事や育児をすることで、子どもも安定して育つようになりますし、もしも子どもに問題が生じても、夫婦が協力して問題に向き合っていくことができるようになります。
これまでの夫婦関係や生活のスタイルを急に変えるのは難しいので、少しずつ夫を変えていき、「できる夫」に育てていきましょう!
なお、この記事とは反対に、家事や育児に積極的な夫のについて解説した記事がありますので、参考としてご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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