今回の記事では、
知能検査で受ける問題の種類と準備しておくこと
について説明していきます。
初めにお断りしておきますが、知能検査で実際に受ける問題を教えてしまうと、結果に重大な影響を及ぼしてしまうので、検査の中身そのものをお伝えすることができません。
とはいえ、初めて知能検査を受ける方にとって、どのような問題を解くことになるのか、不安があると思います。
そこで、今回は、
- 知能検査で受けることになる問題の種類について知りたい!
- 正確な結果を出すために準備しておくことって何?
という悩みや疑問について、知能検査の中身そのものを伏せながら答えていきます。
これから知能検査を受けるに当たって不安を感じている方は是非参考にしてください。
知能検査で受ける問題の種類
知能検査を受けるとき、どんな種類の問題があるのか気になりますよね?
この記事では小学生や中学生が受ける場合によく用いられる「WISC-Ⅳ」という知能検査について説明していきます。
ただ、初めにも書きましたが、具体的な検査の内容を知ることは、知能検査結果に影響を与えてしまうおそれがあります。
そのため,この記事では結果に影響を与えない範囲で説明するように配慮しています。
知能検査で良い結果を出すことが目的ではありません。その子の得意なことや苦手なことを知り、具体的な支援の方法を見つけることが大切です。
WICS-Ⅳの問題は最大で15種類が用意されています。
検査者の判断によって、実施する問題数は変わることがありますが、最低10種類は行うことが一般的です。
その10問について、問題の内容別に見てみると、次の4種類に分かれます。
口頭の質問に答える問題
絵を見て答える問題
数字を聞いて覚える問題
手先を使う問題
順番に見ていきましょう。
口頭の質問に答える問題
検査者が、様々な問題を口頭で質問します。
問題の種類によっては、用紙に書かれた言葉などを見せられることもあります。
子どもは、その質問を聞いたら、口に出して答えます。
知識や社会常識などが試される問題です。
今までの家庭での生活や学校での生活で身に付けてきた、又は、身に付けてきてほしいような内容ばかりです。
初めは簡単な質問が出されますが、次第に難しくなっていきます。
ほとんどの人が、最後までは答えることが難しく作成されています。
分からなければ、「分かりません」と言って大丈夫です。
時間制限がない問題が多いので、自分なりに考えて、時間をかけて思い出して答えてください。
絵を見て答える問題
検査者は、用紙に書かれた絵や記号などを示しながら問題を出します。
子どもは、その絵や記号を見て、問題に答えていきます。
一般的な知識や推理力が試される問題です。
見慣れない絵や記号があるかもしれませんが、練習問題なども用意されているため、心配ありません。
先ほどの問題と同様に、全ての問題に答えることは難しく作成されていますし、分からなければ「分かりません」と言って差し支えありません。
数字を聞いて覚える問題
検査者は、数字や言葉などを言葉にして、それを覚えるように指示してきます。
子どもは、その指示に従って、数字や言葉を覚えて答えていきます。
集中力や記憶力が試される問題です。
覚える数字や言葉は難しくありませんので安心しましょう。
指先を使う問題
検査者から、用紙と鉛筆を渡されます。
子どもは、その用紙に書かれた問題について、鉛筆で記載して回答していきます。
手先の正確さや素早さが試される問題です。
時間制限があるので,いかに素早く正確に記載できるかがカギとなります。
正確な結果を得るために準備しておくこと
知能検査の結果を正確に得るために、子どもに何か準備させておくことはあるのでしょうか?
心理士によっては、「事前に準備させることは何もない」という人もいるかもしれません。
しかし、私は、次の3つのことを準備しておくことが大切であると考えています。
- 子どもに検査の目的や検査を受ける意味を理解させる
- 事前に答えを教えない
- 体調を万全に整えさせる
1つずつ見ていきましょう。
子どもに検査の目的や検査を受ける意味を理解させる
子どもは知能検査を受けることになったとき、親以上に不安や緊張を強めています。
そうした子どもには、知能検査を受ける目的やその意味をしっかりと理解させておくことが大切です。
検査を受けるとどのようないいことがあるのか、検査を受けることで何が変わるのかということがきちんと分かっていれば、真剣に取り組んでくれて、その子の本来の力の結果が得られるでしょう。
「知能検査は、検査に取り組む意欲や姿勢によって数値が大きく変わる」
覚えておきましょう。
事前に答えを教えない
今回の記事は、ぎりぎり内容に踏み込まずに内容を記載してきました。
何度も言うとおり、問題の内容を知ってしまうと、検査結果に影響が出てしまうからです。
問題の答えを知ってしまったら、その子の持っている力以上に正答が増えてしまって、知能の評価を適切に行うことができなくなってしまいます。
すると、本来その子に必要な支援をすることができなくなってしまうおそれがあります。
「テストでいい点数を取らせたい」といった親心や、「結果が低いと知的障害と言われていまう」といった親側の不安もあると思いますが、子どもの成長を第一に考えるのであれば、その子自身の力を試すことが一番です。
体調を万全に整えさせる
知能検査は、子どもの体調によっても結果が左右されます。
正しい結果を得るためには、体調を万全に整えさせて、検査時にその子にとっての最高のパフォーマンスを発揮できるようにさせることが欠かせません。
検査日に向けて、体調を崩さぬように食事や睡眠をしっかりと確保してください。
検査日前日は、早めに寝て身体も心も回復した状態で検査を受けられるようにしましょう!
おすすめのオンラインカウンセリング
自分のことや家族のことでお悩みの方は、一度オンラインカウンセリングを検討してみてはいかがでしょうか?
他人に相談することに多くの人は抵抗がありますが、私のブログをお読みになっていただいている方は、悩みを解決するために一歩進むことのできる方です。
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まとめ
今回の記事では、知能検査に出される問題の種類について解説してきました。
今回の記事を読んで知能検査の問題の内容を少し知ったことで、「大したことなさそうだ」「心配しなくて大丈夫そうだ」という気持ちになってもらえたらうれしいです。
知能検査によって、子どもの得意なことや苦手なことが分かれば、日常生活や学校生活を送る上でのコツが分かるようになり、子どもの心の成長にもつながります!
小学生が知能検査を受けるメリットについては,次の記事を参照ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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