不登校の進路に迷ったら|高校・通信制・フリースクールの選び方

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。

「うちの子、このまま高校に行けるのかな」──お子さんが学校に行けない日が続くと、進路のことが頭をよぎって、夜なかなか眠れない日もあるのではないでしょうか。

全日制、通信制、フリースクール。情報を集めれば集めるほど、「結局うちの子に合うのはどれ?」と分からなくなってしまう。そんな声を、私もよく耳にします。

この記事では、不登校のお子さんの進路の選択肢と、「我が子にはどれが合うか」を考えるヒントを、公認心理師の視点からまとめました。私自身も子を持つ親として、同じ目線で一緒に考えていけたらと思っています。

こんな方に読んでほしい記事です
  • 中学生のお子さんが不登校で、高校進学が不安な方
  • 通信制高校やフリースクールの違いがよく分からない方
  • 「全日制以外は失敗」という気持ちから抜け出したい方
  • 進路を決める前に、まず親としての心構えを整えたい方
目次

不登校でも進路はある|まず親が知っておきたい3つのこと

やる気に満ちた女性

進路の話を始める前に、お伝えしておきたいことがあります。それは、不登校だからといって進路が閉ざされるわけではない、という事実です。

不登校の子は今、過去最多になっている

文部科学省の最新調査(令和6年度)によると、小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人と、12年連続で増加し過去最多となりました。中学生だけで見ると、不登校はもはや珍しいことではなく、クラスに数人いる状況です。

出典

文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(2025年10月29日公表)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm

「うちの子だけが…」と感じている方も多いのですが、実際にはたくさんのご家庭が同じ悩みを抱えています。そして、それだけ多くの子が、それぞれの形で進路を見つけて歩み出しているということでもあります。

「全日制以外=失敗」という思い込みを手放す

進路を考えるとき、つい「みんなと同じ全日制高校に行ってほしい」という気持ちが湧くのは、ごく自然なことです。私たち親世代が育った時代は、全日制以外の選択肢があまり知られていなかったので、なおさらです。

でも、今は通信制高校に通う高校生だけで全国に約30万人いると言われる時代です(文部科学省「令和7年度学校基本調査」)。進路の地図そのものが、私たちが知っていた頃とは大きく変わってきています。

ゆう

進路の正解は、時代でも家庭でも変わるんですよね

親の「焦り」が子どもにそのまま伝わる

私が現場で関わってきたご家庭で、よく見かける光景があります。それは、親御さんが必死に情報を集めて選択肢を提示するほど、お子さんの口数が減っていくというパターンです。

これはお子さんがやる気がないわけではなく、親の不安や焦りを敏感に感じ取って、自分の本音を出しづらくなっている状態です。進路の話は、まず親自身の気持ちを整えるところから始めると、結果的にスムーズに進むことが多いと感じています。

不登校の中学生が選べる進路|高校・通信制・フリースクールの違い

ここからは、不登校のお子さんが選べる進路を整理していきます。スマホで読み返しやすいよう、まずは比較表からご覧ください。

進路登校頻度高卒資格特徴
全日制高校週5日取れる受験あり、内申点が影響
定時制高校週5日(午前/午後/夜間)取れる4年制が多い、少人数
通信制高校年数日〜週数日取れる自分のペースで学べる
サポート校選択可通信制と併用で取れる学習・メンタル両面の支援
フリースクール自由取れない居場所・学び直しの場
高卒認定試験通学なし同等の扱い大学受験資格が得られる

全日制高校|チャレンジスクールという選択肢も

全日制高校は、いわゆる一般的な高校です。週5日通うため、不登校のお子さんにとってはハードルが高く感じられるかもしれません。

ただし、自治体によっては不登校経験者を積極的に受け入れる「チャレンジスクール」「エンカレッジスクール」のような学校もあります。これらは内申点を重視せず、面接や作文で選考する形が多く、お住まいの地域で調べてみる価値があります。

通信制高校|もっとも柔軟な選択肢

通信制高校は、レポート提出と年に数回のスクーリング(対面授業)、試験で単位を取って卒業する仕組みです。登校頻度を学校ごとに選べるため、自分のペースで進められます。

不登校から進学する方が多く、心理的なサポートやカウンセラーの配置に力を入れている学校も増えています。卒業すれば全日制と同じ高校卒業資格が得られます。

サポート校|通信制とセットで考える

サポート校は、通信制高校に在籍しながら学習面・メンタル面の支援を受ける施設です。サポート校だけでは高卒資格は取れないため、通信制高校との併用が前提になります。

「自宅で一人でレポートを進めるのは難しそう」「友達も作れる場所がいい」というお子さんに向いています。

定時制高校|少人数で通える夜間や昼間の高校

定時制高校は夜間のイメージが強いかもしれませんが、最近は午前部・午後部・夜間部と時間帯を選べる三部制の学校もあります。少人数のクラスで進められるのが特徴です。

卒業まで4年かかるところが多いですが、3年で卒業できる仕組みを持つ学校もあります。

フリースクール|学校ではなく「居場所」

フリースクールは、法律上の「学校」ではありません。卒業しても高校卒業資格は得られないため、進学先というよりは「在籍校に籍を置いたまま通う居場所・学び直しの場」と考えるのが実態に近いです。

ただし、文部科学省の要件を満たすフリースクールに通っている場合、校長の判断で在籍中学校の出席扱いとなる可能性があります。これは内申点や高校進学に関わる大事なポイントなので、フリースクールを検討するときは在籍校に必ず確認してください。

高校生が通えるフリースクールは少ない

フリースクールの多くは小中学生対象です。高校生になってから不登校になった場合は、フリースクールよりも通信制高校への転入や、通信制+サポート校の組み合わせを検討するほうが現実的です。

高卒認定試験|高校に通わずに大学受験資格を得る

高卒認定試験(旧大検)は、合格すれば高校卒業と同等とみなされ、大学受験ができるようになります。受験資格は満16歳以上です。

ただし、これは「学歴」ではなく「資格」です。最終学歴は中卒のままになるため、就職を視野に入れる場合は注意が必要です。フリースクールで生活リズムを整えながら高卒認定を目指す、という組み合わせ方もあります。

我が子に合う進路をどう選ぶ?|公認心理師からの3つの視点

相談に乗ってくれる女性

選択肢が並んでも、「で、うちの子にはどれがいいの?」が一番知りたいところですよね。ここからは、心理士として現場でお子さんと関わってきた経験から、進路を考えるときに見ておきたい3つの視点をお伝えします。

視点①|今、お子さんのエネルギーはどのくらい残っているか

不登校のお子さんは、エネルギーが大きく消耗していることが少なくありません。進路を選ぶときは、「今のエネルギー残量」と「半年後・1年後の見込み」の両方を見ることが大切です。

たとえば、まだ朝起きるのもしんどい時期なのに、いきなり週5日通う全日制高校を前提に話を進めると、お子さんはさらに追い詰められてしまいます。逆に、最近少しずつ外出できるようになって、本人も「学校的な場所に行ってみたい」と言い始めているなら、登校頻度のあるサポート校なども選択肢に入ります。

エネルギーを「今日明日」で見るのではなく、3ヶ月単位で振り返ってみると、お子さんの回復のペースが見えてきます。

視点②|対人・集団への負荷耐性はどうか

不登校のきっかけが人間関係にある場合、「集団の中にいることそのもの」に大きな負荷がかかるお子さんがいます。一方で、人と関わること自体は嫌いではなく、「特定の場面・人」が苦手だったというお子さんもいます。

ここを混同せずに見極めることが大事です。集団そのものへの負荷が高いお子さんは、登校頻度の少ない通信制高校が合います。集団は大丈夫だけれど特定の場面が苦手というお子さんなら、少人数の定時制やサポート校で再チャレンジできるかもしれません。

ゆう

「人が苦手」と「集団が苦手」は別物です

視点③|本人が「やってみたい」と思える要素があるか

進路選びで意外と見落とされがちなのが、「本人がほんの少しでも前向きになれる要素」があるかどうかです。

「ここなら通えるかもしれない」「この学校のこのコースは気になる」──そんな小さな引っかかりがあるかどうかで、入学後の続きやすさが大きく変わります。逆に、消去法で「ここしかない」と決めた進路は、入学後にまた登校が止まってしまうリスクがあります。

一般化した架空事例|中3のAさんの場合

これはあくまで一般化した事例ですが、こんなお子さんがいました。

事例

中3のAさんは、中2の夏から友人関係のもつれで不登校に。最初の半年は昼夜逆転で外出もできず、保護者の方も「全日制は無理かも」と感じる状態でした。

でも中3の春頃から少しずつ朝起きられるようになり、好きなイラスト系の話題なら家族と話せるように。秋に親子で通信制高校のオンライン説明会を聞き、「この学校のイラストコースなら見学に行ってみたい」とAさん自身が言い出しました。

結果的にAさんは通信制高校とサポート校の併用を選択。週2日のサポート校通学から始めて、自分のペースで高校生活をスタートしました。

このケースで大事だったのは、保護者の方が「全日制以外でもいい」と思えるようになったタイミングと、Aさん自身が「やってみたい」と感じた瞬間が重なったことです。親が選択肢を広げて待つ姿勢が、お子さんの一歩を引き出したとも言えます。

進路を決める前に|親子でしておきたい3つのこと

選択肢と視点が見えてきたところで、最後に、進路を決める前に親子でしておきたいことをお伝えします。

「どこに行くか」より先に「どう過ごしたいか」を聞く

「○○高校どう?」と聞いても、なかなか答えが返ってこない。これは多くのご家庭で起こります。

そんなときは、質問の角度を変えてみてください。「どんな高校生活なら、ちょっとでも『いいかも』って思えそう?」と聞いてみる。具体的な学校名ではなく、「過ごし方のイメージ」から入ると、本人も答えやすくなります。

たとえば「人が少ないところがいい」「家でできる方がいい」「絵が描ける環境がほしい」──そういった答えから、合いそうな進路の輪郭が見えてきます。

学校見学・体験は、本人のペースで

気になる学校が出てきたら、見学や体験授業に行くのが一番です。ただし、お子さんのエネルギーに合わせてください。

最初はパンフレットを一緒に見るだけ。次はオンライン説明会を聞いてみる。その次に親だけで見学に行って、雰囲気を本人に伝える。最後にお子さんと一緒に行ってみる。こうしたスモールステップが、お子さんの「行ってみよう」を引き出します。

親が一人で抱え込まない

そして、これが一番お伝えしたいことです。進路の悩みは、親が一人で抱え込まないでほしいと思っています。

お子さんが不登校になると、保護者の方は学校・親戚・職場・配偶者──いろいろな方面に気を配って、自分の気持ちを話す相手がいなくなってしまいがちです。「私がしっかりしなきゃ」と頑張りすぎて、心が削れていく方をたくさん見てきました。

身近な人に話しづらい場合は、オンラインで相談できるサービスを使うのも一つの方法です。私が知っている中では「うららか相談室」のような、臨床心理士・公認心理師にオンラインで相談できるサービスがあります。「子どもの進路をどう考えたらいいか分からない」「親としての自分が疲れている」──そんな段階でも、専門家と話すことで気持ちが整理されることがあります。

親自身の「整える時間」も進路選びの一部

子どもの進路を考えることは、親自身の人生観を見つめ直すことでもあります。誰かに話を聞いてもらいながら考える時間は、決して遠回りではありません。

「不登校の子どもの進路に不安がある。」

そんな方は、オンラインカウンセリングで公認心理師に相談することも選択肢のひとつです。


うららか相談室で相談してみる

まとめ|進路は「正解探し」ではなく「合う場所探し」

不登校のお子さんの進路には、全日制・通信制・サポート校・定時制・フリースクール・高卒認定と、思っている以上に多くの選択肢があります。

大事なのは、「どれが正解か」ではなく、「今のお子さんに合うのはどれか」を一緒に探していくことです。エネルギー残量、対人負荷、本人の「やってみたい」──この3つを軸に、親子で話してみてください。

そして、考える時間が長引いて親御さん自身が疲れてきたら、どうぞ専門家を頼ってください。子どもの進路を支えるためには、まず親自身が安心していられる土台が必要です。

あなたとお子さんに合う一歩が、きっと見つかります。焦らず、ゆっくりで大丈夫です。

あわせて読みたい関連記事

一人で抱え込まないでください

進路を考えるプロセスは、長く、孤独になりやすいものです。「専門家に話してみる」という選択肢を、いつでも持っておいてくださいね。

お子さんの不登校の不安、一人で抱えないでください。
公認心理師・臨床心理士にオンラインで相談できます。


【うららか相談室】まずは無料で会員登録する

ゆう
この記事を書いた人:ゆう
公認心理師(国家資格)
元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター
3,000人以上の親子の相談、500件以上の心理検査の経験から、発達障害・不登校・子どもの問題行動でお悩みの保護者へ、「親自身が自分を責めなくていい」視点で記事をお届けしています。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次