知能検査は子供だけではなく、大人も受けられるのはご存知でしょうか?
子供の場合は学校で適応ができない児童に対して、知能検査の実施を勧められ受けることになります。
知能指数を図るためだけではなく、得意なことや苦手なことを調べて、その子にあった学習方法や指導方法を検討するためです。
一方、大人の場合は周りの人に言われて知能検査を受けることはほとんどありません。
では、大人の場合はどのようなときに知能検査を受けるのでしょうか?
それは、自分自身が仕事や人間関係で「自分は人と違ってうまくいかない」と感じて不安や辛い気持ちが強まったときです。
知能検査を受けて自分の知能の特徴を知ることができれば、仕事のミスを少なくしたり、効率的に作業を取り組めたりできるようになります。
そこで、本記事では、大人向けの知能検査の重要性と費用に焦点を当てて説明します。
- 知能検査を受けてみたい大人
- 会社や人間関係でうまくいかないことがあると感じる方
- 知能検査の相場を知りたい方
無料で受けられる大人の知能検査についてもこっそり紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
大人が知能検査を受ける意味
子どもの場合、学校や福祉機関で発達の問題が疑われたときに、学校の先生や専門家のアドバイスを受けて知能検査を実施することが一般的です。
では、大人が知能検査を受けるのはどんなときで、受けることによってどのような意味があるのか説明します。
自己理解と成長
「自分自身をもっと知りたい。」「自分の強みや弱みを理解したい。」
これらは、大人から知能検査の依頼を受けるときの理由で多いものです。
知能検査を受けることで「自己理解」と「成長」につなげることができます。
知能検査では、IQだけでなく、言語能力、情報処理の特徴、手と目の協応運動、作業速度など、社会生活において重要とされる特徴を知ることができます。
それがわかれば、自分のことをもっと深く理解することができますし、また、得意なところを伸ばしていくことができるようになります。
アセスメントとしての役割
「どうして社会でうまくいかないのかわからない。」「自分の苦手なところを治したい」
このような理由で知能検査を受けにくる方も少なくありません。
知能検査は、本来「アセスメント」の一環として心理士が実施するものです。
アセスメントとは、心理士がカウンセリングを実施するにあたって、相談者の特徴を知り、治療方針を立てるためのものです。
知能検査を実施することで、大人自身が自分のことをアセスメントし、うまく社会生活を送るための「処方箋」を手に入れることができます。
職業選択やキャリアの展望における重要性
「自分の職業選択に活かしたい」
より具体的なものとして、大人にとって自分の適性を知って職業選択やキャリアの展望につなげるという意味合いもあります。
「言葉の力」「見る力」「聞く力」「手先の器用さ」を数値で知ることができます。
どれも会社で仕事をする上で求められる力ばかりです!
知能検査の種類
知能検査にはどのような種類があり、どの検査を受ければ良いのか説明します。
一般的な知能検査の概要
知能検査は、いくつかの種類があります。
公認心理師や臨床心理士が一般的に使用するものとしては、次のようなものがあります。
- WISC-Ⅴ
- WAIS-Ⅳ
- KABC-Ⅱ
- 田中ビネー式知能検査
心理士が所属している施設や機関によって使われる知能検査は異なる傾向があります。
大人向けの一般的な知能検査の種類
では、大人向けの一般的な知能検査といえば何になるのでしょうか。
代表的なものとしては、WAIS-Ⅳ(ウェイス-フォー)です。
世界中で使われている知能検査で、主に16歳から90歳までの人に利用することができます。
WAISのメリットや受けられる場所については、次の記事を参考にしてください。
知能検査の費用
これまで知能検査を受けることの意味や知能検査の種類について説明してきました。
では、実際に大人が知能検査を受けるとき、どれくらいの費用がかかるかご存知でしょうか。
初診で知能検査を受けることはできず、多くの場合①インテーク面接、②知能検査の実施、③フィードバックの最低三回のセッションが用意されます。
つまり、②知能検査の実施の費用に加えて、①と③の費用もセットでかかってしまいます。
それを理解した上で、次の2つの場所での知能検査の費用について説明していきます。
- 心理カウンセリングルーム
- 精神科病院・心療内科
心理カウンセリングルームでの知能検査の費用
いくつかの心理カウンセリングルームの費用について表にまとめてみました。
名称 | 費用 | 来室回数 |
---|---|---|
御茶ノ水カウンセリングルーム | 20,000円(税込) | 検査1回、フィードバック1回 |
渋谷駅前カウンセリングルーム | 18,000円(税込) | 検査・フィードバックで1回 |
NIKOTAMAカウンセリングセンター | 18,000円(税込) | 検査・フィードバックで1回 |
みどりトータル研究所カウンセリングルーム | 15,000円(税込) | 検査・フィードバックで1回 |
ほっとるーむ さくら | 9,000円(税込) | 検査・フィードバックで1回 |
都内は高く、地方は控えめな料金設定です。
1回の来室で検査からフィードバックまでしてくれるため、時間のとりにくい方におすすめです。
精神科病院等での知能検査の費用
精神科病院や心療内科などの医療機関でWAIS-Ⅳを受けるときの費用についてです。
次の表にまとめました。
名称 | インテーク | 知能検査 | フィードバック | 合計 |
---|---|---|---|---|
ストレスケア上野駅前クリニック | 12,000円〜 | 18,000円程度 | 2,000円程度 | 32,000円〜 |
代官山やまびこクリニック | 5,500円〜 | 16,500円〜 | – | 22,000円〜 |
本郷東大前こころのクリニック | – | – | – | 19,800円 |
静波こころの診療所 | – | – | – | 16,500円 |
精神科病院やクリニックでは、医師が知能検査の必要性について判断した上で実施することが一般的です。
心理カウンセリングルームと比べると、全体的にやや高めの料金設定ですが、病院で診察上必要と認められた検査は保険内診療となるため、数千円程度で実施できるようになります。
また、インテーク(初回面接)を実施したのち、知能検査を実施して、その後フィードバック面接を実施します。
検査実施を含めて3回程度通うことになりますが、それだけ丁寧な対応をしてくれます。
無料で知能検査を受けられる(かもしれない)場所
無料で知能検査を受けられるかもしれない場所について紹介します。
必ず無料で実施してくれるわけではなく、あくまでも無料で実施してくれるかもしれないという点にご注意ください。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは、発達障害児や発達障害のある大人への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。
全国の都道府県に設置されています。
どちらかというと子供を対象としているところが多いですが、例えば東京都では「大人TOSCA」があります。
子どもの場合については、行政サービスの一環として知能検査の実施をすることもあります。
大人の場合は、精神科病院などを紹介してもらえて保険適用で検査を受けることがあるようです。
この場合、無料というわけにはいかないですが、費用を抑えて知能検査を受けることができます。
法務少年支援センター
法務少年支援センターは、法務省管轄の少年鑑別所の付属の機関で、心理の専門家が犯罪や非行に関するお悩み相談に応じてくれます。
「少年」と名前がついていますが、大人の相談にも応じてくれます。
犯罪や非行といった問題行動が相談の主訴に限定されますが、その相談の過程で、心理の専門家が知能検査が必要と判断したら実施してくれます。
国の機関のため、検査料も相談料も無料です。
ただし、「知能検査をしてほしい」、「発達障害かどうか調べてほしい」といった相談には応じてくれないので、相談の仕方は気をつける必要があります。
まとめ
今回は、大人向けの知能検査の重要性と費用について説明しました。
大人のための知能検査は、自己理解を深めたり、自分を成長させたりするためにとても役に立つものです。
費用としては10,000円〜20,000円程度かかってしまいますが、自分のキャリアを考えて築いていくために、費用対効果は高いといえます。
知能検査を受けるときは、精神科病院や心理カウンセリングルームなど料金などを比較しながら選びましょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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