今回は、
子育てのストレス解消のためのマインドフルネス
について詳しく説明していきます。
子育て中の方で、かなりストレスがたまってしまっている人は多いと思います。
そうしたときにどのようにストレスを解消していますか?
私も子育て中ですが、毎日子育てのストレスでいっぱいです。
そうしたときにお勧めなのが自宅で一人でできる「マインドフルネス」です!
そこで、今回は、
- マインドフルネスについて詳しく知りたい!
- なぜマインドフルネスはストレス解消にきくの?
- どうしてマインドフルネスが子育て中の人にお勧めなの?
といった疑問や悩みについて答えていきます。
子育て中で、なかなか一人で外に出かけることもできず、ストレスがたまっていると感じている方は,是非参考にしてください。
マインドフルネスとは何か?
マインドフルネスは、スティーブ・ジョブスが実践していたということもあって、経済界を中心に広がり、今では一般家庭でも広まってきました。
もともとは心理療法の一つであり、座禅や瞑想などをとおして,自分に気付きを向けて、その気付いた自分の体験を,評価や否定をすることなく、優しく受け止め、興味を持って味わって、そっと手放すといったものです。
座禅とか瞑想というと、なんだか怪しい感じがする人もいると思いますので、もう少し分かりやすく説明します。
人は、毎日の生活の中で、様々なストレスを感じながら生きています。
人間関係とか、学校とか仕事とか、育児など、全てがストレスになりえます。
そうしたストレスを受けると、なんとなく気分や体調が悪くなるようなことがあります。
「頭が重いな」とか、「体がだるいな」とか、「なんだかイライラするな」といった感じです。
大抵の場合、そうした気分や体調の悪さの原因というのはよく分からないため、「もやもや」、「イライラ」、「そわそわ」などの状態になり、頭の中でも「何がいけないんだろう」、「どうしてこうなってしまったのだろう」、「どうすれば治るだろう」などとぐるぐると考えてしまって、ますます気分や体調が悪くなっていきます。
とりあえず横になってみたり、薬を飲んだり、別のことをして気分を発散したりして対処しようとします。
それで良くなればいいのですが、なかなか良くならないことがあります。
そうしたときには、「マインドフルネス」を実施することがおすすめです。
座禅や瞑想などをとおして、「今、ここにいる自分」に集中して、自分の体験に目を向けます。
すると、それまでぐるぐると考えてしまっていたことから解放され、「今のままの自分でいいんだ」と自分を受け入れることができるようになります。
なぜマインドフルネスが効くのか
ところで、なぜ座禅や瞑想をして、今の自分の体験に目を向けるだけで、ストレスから解放されて、気分や体調がよくなっていくのでしょうか?
マインドフルネスは、ストレスからの解放だけでなく、不安や、うつ病や、トラウマの経験などの様々な効果があると言われています。
ある脳科学者によると、マインドフルネスを行う前と後での脳活動の変化を調べたところ、不安を生み出す偏桃体と呼ばれる部位の感情な活動が、マインドフルネスを行った後に収まっていたという研究結果が出されています。
また、人は、自分が考えていること、あるいは、不安や落ち込みといった感情に巻き込まれやすいところがあります。
次第に、自分が考えていることの影響が大きくなってしまってのみ込まれてしまい、現実が見えなくなってしまったりします。
そうなると、考えていることと現実が取り違えられてしまいます。
こうした状態から抜け出すためには、考え続けることをやめて、我に返るといったことがとても大切です。
それによって、思考と現実を区別できるようになります。
マインドフルネスは、「今、ここにいる自分」に意識を向けさせることで、考え続けることをやめさせる効果があります。
マインドフルネスの効果
マインドフルネスがどのようなものか、マインドフルネスがなぜ効くのかということについて説明してきました。
ここでは、日常生活にマインドフルネスを取り入れることで得られる効果について、次の3点に絞って解説します。
- ストレス軽減効果
- 感情調整の効果
- 子どもとの関係強化
ストレス軽減効果
子育ては喜びとともにストレスも伴うものですが、マインドフルネスはそのストレスを軽減する助けとなります。
マインドフルネスを実施することにより「今、ここにいる自分」に意識を集中させることでストレスを軽減することができます。
親は自分の感情やストレスに気づき、それに対処する力を身に付けることができます。
感情調整の効果
マインドフルネスは、親自身の感情の調整にも役立ちます。
子育て中の親は様々な感情に直面しますが、マインドフルネスによって感情を受け入れ、冷静に対処することができるようになります。
親が、自分自身の感情に気づくことができるようになると、家庭の問題に冷静に対処できるようになり、次の項目で触れるような子どもとの関係強化にもつながります。
子どもとの関係強化
マインドフルネスを実践する親は、より穏やかで理解のある態度を持つことができるようになります。
親が心に余裕があれば、子どもと接する時にも穏やかな気持ちでいられることができるようになり、より良いコミュニケーションを築く助けとなります。
子どもにとって、いつも笑顔で穏やかな親は理想的だと思います。
マインドフルネスの実施方法
ここまで、マインドフルネスは、座禅や瞑想などを行うことと説明してきましたが、「今、ここにいる自分」に目を向ける方法は、それ以外にも様々なものがあります。
むしろ、初めのうちは、座禅や瞑想などの手法は難しく感じる方も多いと思います。
もっと簡単に、誰にでも日常的に取り組むことのできるようなワークを紹介していきます。
今から紹介する方法で共通するのは、「今、ここにいる自分」に気付きを向けて、その気付いた自分の体験を、評価や否定をすることなく、優しく受け止め、興味を持って味わって、そっと手放すことです。
伊藤絵美先生の「セルフケアの道具箱」という書籍を参考にしています。
視覚を使ったマインドフルネス
周りをぐるりと見渡して、「今、自分の目には何が見えるか」ということを一つ一つ実況中継する方法です。
屋外にいるのであれば、「あ、空が見える。空が青い。雲が見える。散歩をしている人が見える。」といった感じに口に出して行います。
自分が見えているものを、見えたままに言葉にすることで、今自分が見えているものに意識を向けます。
触覚を使ったマインドフルネス
手のひらを使って、触覚に気付きを向けるワークです。
手触りのよいものに触って、その手触りのよさをそのまま感じ、味わいます。
ふわふわ、もふもふ、すべすべ、ほかほか、ひんやりなど、どのようなものでも構いません。
その他、スマホの画面、自分のからだ、ガラス、紙など、いろんなものを手でなでて、その感触を味わいます。
味覚を使ったマインドフルネス
「レーズンエクササイズ」と呼ばれるワークです。
一粒のレーズンを手に取って、じっとながめまくり(視覚)、においをかぎ(嗅覚)、指でつまんだりしてもてあそび(触覚)、口に入れて、舌や歯でつんつんしたり(触覚や味覚)、唾が出てくるのを感じたり、口の中でレーズンをかんで、その甘さや酸っぱさを感じたり(味覚)、かみながら鼻から抜けるにおいを感じたり(嗅覚)、かんで細かくなったレーズンの味や形を舌で探ったり(味覚や触覚)、粉々になったレーズンを飲み込んで、その感触を喉で味わったり(味覚や触覚)といった感じに、一粒のレーズンを、五感を使って大事に丁寧に味わうことが「食べるマインドフルネス」です。
レーズンだけではなく、おにぎり、パン、みそ汁、果物、コーヒーなどでも可能です。
このワークが日常生活に取り入れやすいですよ。
呼吸を用いたマインドフルネス
この方法が、一番マインドフルネスのイメージに近いかもしれません。
以下については、先ほど少し紹介した、熊野宏昭教授の「実践!マインドフルネスDVD」という書籍を参考にしています。
実際に呼吸を用いたマインドフルネスを行う際の留意点を一つずつ紹介します。
①座り方ですが、床に座る場合は、足を組むことで姿勢を安定させます。椅子に座っても行うことができます。もっとも大切なことは、背筋がすっと伸びているということです。背筋を伸ばしておく以外の体の力はなるべく抜いて、体が傾かないようにまっすぐにしましょう。
②手の置き方については、手のひらが下向きか上向きか、お腹の上に置くかなどは決まりはありません。自分の安定する方法で構いません。
③目は開いていても閉じていても構いませんが、閉じた方が落ち着く場合は閉じましょう。目を開ける場合は薄く開ける程度にしましょう。
④体に力が入っているようなところがあれば少し緩めて、体が傾いている場合にはまっすぐにしましょう。
⑤呼吸をして、息が入ってくるときはお腹や胸がふくらみ、息がでていくときは、お腹や胸が縮みます。呼吸をして,体の動きがもっとも明確に感じられる場合を探して、そこに注意を向けていきます。
マインドフルネスは、ありのままを感じるのが目標です。なるべくありのままの呼吸を感じるために、呼吸をコントロールしないようにしましょう。ゆっくり吸いたいときはゆっくり吸い、浅い呼吸の方が体が楽だと感じたときは、浅い呼吸をしてください。
⑥息が入ってくると体がふくらんできますので、頭の中で、「ふくらみ、ふくらみ・・・」と心の中で唱えます。息が出ていくときは、出ていく感じを感じ取るながら「縮み,縮み・・・」と心の中で唱えます。
⑦これらを踏まえた上で、実践に入ります。3、4分の呼吸を試していましょう。その際に、もしも雑念が生じてしまった場合は、「雑念,雑念・・・」と心の中で唱え、「戻ります」ともう一度心の中で唱えて、呼吸に意識を戻すようにしましょう。
こうしたことを繰り返し、だんだん時間を伸ばしていきましょう。
毎日30分程度行うことが理想ですが、5分程度でも効果があると言われています。
子育て中の人にお勧めな理由
子育て、特に小さい子の世話をしていると、毎日子どもの世話に追われ、くたくたになって子どもを寝かしつけて、そのまま一緒に寝てしまい、朝起きたら再び子どもの世話に追われるというルーティーンの方は少なくないのではないかと思います。
そうしたストレスによる、気分や体調の不調を解消するために、マインドフルネスがおすすめです。
その理由としては、
- 子育て中の人の意識はほとんど子どもに向いてしまっているからこそ、「今、ここにいる自分」に意識を向けることで、今の自分の不調が改善する可能性が高いこと
- マインドフルネスのワークは簡単なものがたくさんあり、手軽に短時間で行うことができること
- 習慣化しやすいこと
があげられます。
私の場合は,朝に深呼吸のマインドフルネスを行うようにしています。
毎朝、子どもが起きるよりも早く起きるようにして、5分間だけ呼吸をすることにより、今の自分に意識を向けるようにしています。
朝に実施しているのは、私にとって一番集中しやすい時間帯であるからです。
また、夜、子どもが寝静まった後には、コーヒーを飲むことがありますが、そうしたときには、味覚を使ったマインドフルネスを行うこともあります。
私は、コーヒーが好きなので、鼻を入ってくる香り、口に含んだときの味の広がり、飲み込むときに喉を通る感覚などに意識を向けています。
マインドフルネスの良いところは、自分の好みに合った方法を見つけやすく、その結果「習慣化」しやすいところにもあると思います。
スマホのアプリやアップルウォッチなどの機能を使えば、継続的に行うことができます。
私は、アップルウォッチSEでマインドフルネスをしています!
まとめ
今回は、子育てのストレスを解消するためのマインドフルネスについて説明しました。
子育てに悩みストレスをためている方にとって、自分の気持ちや体調を整えることがその悩みの解決につながることもあります。
マインドフルネスを習慣化して行うことができるようになることで、「自分は子育てに悩んでいるんだな」と自分自身の今の状態について気付くことができるようになります。
そうした考えを、優しく受け止め、興味を向けて、そっと手放すことで、落ち着いて対処することができるようになります。
子どものマインドフルネスについては、次の記事を参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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