知能検査(WISC-Ⅴ)はどんな問題が出るの?公認心理師が可能な範囲で解説

知能検査の出題問題をちょっとだけ解説という記事のアイキャッチ画像

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お子さんが学校で知能検査(WISC)を勧められると、「どんな問題が出るんだろう」と不安になりますよね。

私は公認心理師として、これまで多くのお子さんの知能検査に関わってきました。この記事では、検査の結果に影響しない範囲で、WISC-Ⅴでどんな種類の問題が出るのか、そして正確な結果を得るために準備しておくことを、できる範囲でお伝えします。

はじめにお断りしておきますが、知能検査で実際に受ける問題そのものを知ってしまうと、結果に重大な影響を及ぼすため、検査の中身そのものをお伝えすることはできません。その点はご了承くださいね。

📖 こんな方に読んでほしい記事です

  • お子さんが知能検査(WISC)を勧められ、どんな問題が出るのか不安な方
  • WISC-Ⅴで受ける問題の種類を、ざっくり知っておきたい方
  • 正確な結果を出すために、家庭で準備できることを知りたい方
  • 検査結果の受け止めに、不安を感じている方

WISCについて初めて知る方や、検査の仕組み・結果の見方を知りたい方は、まとめ記事もあわせてどうぞ。

目次

知能検査で受ける問題の種類

チェックリスト
ゆう

中身は伏せつつ、雰囲気だけお伝えします

知能検査を受けるとき、どんな種類の問題があるのか気になりますよね。この記事では、小学生や中学生が受ける場合によく用いられる「WISC-Ⅴ」という知能検査について説明していきます。

ただ、はじめにも書いたとおり、具体的な検査の内容を知ることは、検査の結果に影響を与えるおそれがあります。そのため、この記事では結果に影響を与えない範囲で説明するように配慮しています。

知能検査は、良い結果を出すことが目的ではありません。その子の得意なことや苦手なことを知り、具体的な支援の方法を見つけることが大切です。

WISC-Ⅴの問題は、最大で16種類が用意されています。検査の目的によって実施する問題数は変わりますが、最低10種類は行うことが一般的です。その問題を内容別に見てみると、次の5種類に分かれます。

問題の内容別・5つのタイプ

  • 口頭の質問に答える問題
  • 絵を見て答える問題
  • 推理力を問われる問題
  • 数字を聞いて覚える問題
  • 手先を使う問題

順番に見ていきましょう。

口頭の質問に答える問題

検査者が、さまざまな問題を口頭で質問します。問題の種類によっては、用紙に書かれた言葉などを見せられることもあります。子どもは、その質問を聞いたら、口に出して答えます。

知識や社会常識などが試される問題です。今までの家庭や学校での生活で身につけてきた、または身につけてきてほしいような内容ばかりです。はじめは簡単な質問が出されますが、次第に難しくなっていきます。

ほとんどの人が、最後まで答えることは難しく作られています。分からなければ「分かりません」と言って大丈夫です。時間制限がない問題が多いので、自分なりに考えて、時間をかけて思い出して答えてください。

絵を見て答える問題

検査者は、用紙に書かれた絵や記号などを示しながら問題を出します。子どもは、その絵や記号を見て、問題に答えていきます。一般的な知識や推理力が試される問題です。

見慣れない絵や記号があるかもしれませんが、練習問題なども用意されているため、心配ありません。先ほどの問題と同様に、すべての問題に答えることは難しく作られていますし、分からなければ「分かりません」と言って差し支えありません。

推理力を問われる問題

検査者が、図形や絵を示して課題を出します。子どもは、その図形や絵を見て、推理して課題を解きます。規則性を見つけたり、論理的に考える力が問われます。

数字を聞いて覚える問題

検査者は、数字や言葉などを声に出して、それを覚えるように指示してきます。子どもは、その指示に従って、数字や言葉を覚えて答えていきます。集中力や記憶力が試される問題です。覚える数字や言葉は難しくありませんので、安心しましょう。

手先を使う問題

検査者から、用紙と鉛筆を渡されます。子どもは、その用紙に書かれた問題について、鉛筆で記載して回答していきます。手先の正確さや素早さが試される問題です。時間制限があるので、いかに素早く正確に記載できるかがカギとなります。

知能検査の正確な結果を得るために準備しておくこと

ゆう

準備で大切なのは、たった3つだけです

知能検査の結果を正確に得るために、子どもに何か準備させておくことはあるのでしょうか。公認心理師によっては、「事前に準備させることは何もない」という人もいるかもしれません。しかし私は、次の3つを準備しておくことが大切だと考えています。

検査前に準備したい3つのこと

  • 子どもに検査の目的や検査を受ける意味を理解させる
  • 事前に答えを教えない
  • 体調を万全に整えさせる

1つずつ見ていきましょう。

子どもに検査の目的や検査を受ける意味を理解させる

子どもは知能検査を受けることになったとき、親以上に不安や緊張を強めています。そのため、子どもには検査を受ける目的やその意味を、しっかりと理解させておくことが大切です。

検査を受けるとどんないいことがあるのか、検査によって何が変わるのかがきちんと分かっていれば、真剣に取り組んでくれて、その子の本来の力の結果が得られるでしょう。知能検査は、取り組む意欲や姿勢によって数値が大きく変わります。覚えておきましょう。

事前に答えを教えない

この記事は、ぎりぎり内容に踏み込まずに記載してきました。何度も言うとおり、問題の内容を知ってしまうと、検査結果に影響が出てしまうからです。

問題の答えを知ってしまうと、その子の持っている力以上に正答が増えてしまい、知能の評価を適切に行うことができなくなってしまいます。すると、本来その子に必要な支援ができなくなってしまうおそれがあります。

「テストでいい点数を取らせたい」という親心や、「結果が低いと知的障害と言われてしまう」という親側の不安もあると思います。でも、子どもの成長を第一に考えるのであれば、その子自身の力を試すことが一番です。

体調を万全に整えさせる

知能検査は、子どもの体調によっても結果が左右されます。正しい結果を得るためには、体調を万全に整えさせて、検査時にその子にとっての最高のパフォーマンスを発揮できるようにすることが欠かせません。

検査日に向けて、体調を崩さぬよう食事や睡眠をしっかり確保してください。前日は早めに寝て、身体も心も回復した状態で検査を受けられるようにしましょう。

「どんな問題が出るか」は分かっても、実際に出た結果をどう受け止めればいいのか分からない、という声もよく聞きます。WISCの結果の見方については、こちらでもう一段踏み込んで説明しています。

検査結果の受け止めが不安な場合

笑顔の女性
ゆう

結果の受け止めは、ひとりで抱えないで

実際に検査を受けたあと、検査者から結果のフィードバックを受ける機会があります。ただ、1回限りのフィードバックでは、よく理解できないまま終わってしまうことも少なくありません。

検査結果をしっかりと理解したい、気持ちの整理がつかない。そんなときは、専門家のアドバイスをオンラインで受けることもできます。お子さんが寝たあとの時間に、ご自宅から相談できますよ。

検査結果の受け止め、ひとりで悩んでいませんか

公認心理師など専門家に、オンラインで相談できます。結果の理解にも、気持ちの整理にも。

まとめ

今回の記事では、知能検査(WISC-Ⅴ)に出される問題の種類と、準備しておきたいことについて解説してきました。

  • WISC-Ⅴの問題は、内容別に「口頭・絵・推理・数字・手先」の5つのタイプに分かれる
  • 分からない問題は「分かりません」で大丈夫。最後まで解けないように作られている
  • 準備で大切なのは「目的を理解させる・答えを教えない・体調を整える」の3つ
  • 知能検査は、その子の得意・苦手を知り、支援につなげるためのもの

問題の内容を少し知ったことで、「思っていたより心配しなくて大丈夫そう」と感じてもらえたら、うれしいです。検査でお子さんの得意・苦手が分かれば、日常や学校での過ごし方のコツが見えてきます。それは、お子さんの心の成長にもつながっていきます。あせらず、一緒に見守っていきましょうね。

検査や結果のこと、専門家に話してみませんか

公認心理師など専門家に、あなたのペースでオンライン相談できます。気持ちの整理にも。

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ゆう
この記事を書いた人:ゆう
公認心理師(国家資格)
元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター
3,000人以上の親子の相談、500件以上の心理検査の経験から、発達障害・不登校・子どもの問題行動でお悩みの保護者へ、「親自身が自分を責めなくていい」視点で記事をお届けしています。

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