知能検査を受けたい大人の方は必読|「知能検査を受ける前の心構え」

知能検査受検前の心構え

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今回の記事では、

大人が知能検査を受ける前の心構え

について詳しく説明していきます。

みなさんは、知能検査を受けてみたいと思ったことありますか?

ゆう

「人付き合いがうまくいかないので、知能を調べたい」とか「IQを知りたい」といった方が増えてきています。

このような様々な理由で、知能検査の受検を希望する大人の方がいらっしゃいます。

私の心理相談室でも、大人の方に知能検査を実施することがありますが、以前に比べると、希望者は増えてきています。

そこで今回は、

  • 大人が受けられる知能検査を知りたい!
  • 知能検査を受ける前に知っておくべきこととは?
  • 知能検査で何が分かるのか知りたい!

という悩みや疑問について説明していきます。

知能検査を受けてみたいと考えている方は是非参考にしてください。

目次

大人が受けられる知能検査とは

知能検査には、様々な種類があることを知っていますか?

心理検査を販売している出版社の一つである「サクセスベル」で知能検査のページを調べてみると45種類もの検査が販売されていることが分かります(2021.10現在)。

一般的には、知能検査は子どもに実施することが多いため、適応年齢が16歳~18歳未満のものが多く、大人が受けることのでる検査は限られます。

その中で、大人に実施することができ、世界中で使用されていて最も信頼性のある心理検査は、ウェクスラー式知能検査と呼ばれるものです。

現在販売されている最新版は、「WAIS-Ⅳ」という知能検査です(読み方は「うぇいす-ふぉー」)。

ゆう

2018年8月に発売された比較的新しい知能検査になります。

WAIS-Ⅳは、全体の知能指数(FSIQ)だけでなく、その人の得意なところや苦手なところも調べることができる優れた知能検査です。

もしも知能検査を受けたいと思ったら、「WAIS-Ⅳ」を受けることができるかどうかを確認した上で受検しましょう。

未だに「WAIS-Ⅲ」という一つ前の知能検査を実施しているところがあります。最新の知能検査を受けることが自分の知能を正しく知ることにつながるので、検査を申し込むときは、「WAIS-Ⅳ」を受けられるかを確認しましょう!

知能検査を受ける前に知っておくべきこと

みなさんは、知能検査についてどの程度知っているでしょうか?

いくつか質問をするので「正しい」か「誤っている」で答えてみてください。

  • IQはその人の知能の全てを表している。
  • IQは変わらない
  • 知能検査の結果が悪ければ、知的障害と診断される
  • 知能検査を受ければその場でIQを教えてもらえる
  • 知能検査で発達障害が分かる

いかがだったでしょうか?

答えは、全て「誤っている」です。

ゆう

一つずつ解説していきます。

IQはその人の知能の全てを表しているわけではない

知能検査を受けると、知能指数と呼ばれるIQが数字で出されます。

IQ=100が平均であり、それよりも高ければ「知的に高い」、それよりも低ければ「知的に低い」と表され、IQ=70未満だと「知的障害」と診断される可能性が出てきます(これについては後で詳しく説明します)

ところで、知能というのは、理解力、記憶力、表現力、推理力、洞察力、手先の器用さなど、複数の能力から構成されています。

一方で、知能検査は、そのうちの一部しか調べることができません。

例えば、WAIS-Ⅳは、10の基本検査を行うことで、全検査IQ(FSIQ)、言語理解(VCI)、知覚推理(PRI)、ワーキングメモリー(WMI)、処理速度(PSI)の5つの合成得点を得ることができます。

ゆう

しかし、それらは知能を構成する複数の能力の中の一部に過ぎません。

つまり、知能検査のIQが高いからといって、その人の知能の全てを表しているわけではありません。

IQが高いからといっても、勉強ができなくて、仕事もうまくできないという人はいます。

そうした人は、その知能検査では図ることのできない知能で苦手なところがあると考えられます!

IQは変わる

多くの人が、IQは変わらないと誤解をしていますが、IQは変化するものです。

その変化について、①生まれてから成長の過程で変わること②検査を受ける状態によっても変わること、この2点について説明します。

まず、①についてですが、IQは遺伝するものであって、生涯変わらないと思われがちですが、実はIQは、遺伝と環境の影響の両方を受けています。

双子研究というものがありますが、双子であっても、育った環境が異なれば、IQも大きく異なるのです。

最近の研究者によると、遺伝よりも環境の方がIQに影響を与えるという意見が強まっていて、知能が適切に開発されるような環境で育つことができれば、IQは向上していきます。

ゆう

一方で、虐待を受けて育った子どものIQは低くなるという研究結果もあります。

次に,②についてですが、知能検査を受けるとき、体調、ストレス状態、検査者との関係などによって、IQは変わります。

例えば、受検日、体調に問題なく、ストレスもさほどなく、検査者ともよい関係を築くことができていれば、知能検査を前向きに取り組むことができ、その人本来のIQ値が出されるでしょう。

一方で、受検日、風邪をひいていて体調が悪く、ストレスも大きく、更に検査者に苦手意識を抱いていたとしたら、知能検査を取り組むことが後ろ向きになり、その人本来IQ値は出されず、それよりも低い数値が出るでしょう。

ゆう

このように、IQは生まれてから変わらないものではありませんし、検査を受けるときの状態でも変化します。

自分自身のIQを正確に知りたいのであれば、受検日までに体調を整え、知能検査に対する不安があれば、検査者と事前に話し合って解消しておくことをお勧めします。

知能検査の結果が悪くても、知的障害と診断されるわけではない

知能検査を受けることの不安の一つが、「知能検査の結果が悪かったら、もしかしたら知的障害と言われてしまうのではないか?」ということではないかと思います。

知的障害については、次のブログを参照していただければと思いますが、基本的には18歳未満でなければ診断されませんし、日常生活に大きな支障をきたすことがなければ、IQが低くても診断されることはありません。

ゆう

安心して知能検査を受けてください!

知能検査の結果は、その場で出ない

知能検査を受けることになった場合、検査結果を教えてもらえるまでどの程度期間が掛かるでしょうか?

実は、少なくとも、合計3回は検査を受ける場所に行くことが一般的です。

まず、知能検査の受検を申し込んだら、「インテーク面接」と呼ばれる初回の面接を受け、なぜ知能検査を受けたいのか、知能検査を受ける流れなどを確認することになります。

おおむね1時間から1時間半程度です。

次の予約は、空き状況によって、1週間から2、3か月待つことになります。

次に、知能検査を受検します。

検査時間はおおむね1時間から1時間半程度でしょう。

検査を受けてから、結果が出るのは約1週間程度ですが、やはり空き状況によって、1週間から1か月待つことになります。

最後に、知能検査結果のフィードバックを受けますが、おおむね1時間程度かかります。

つまり、知能検査を申し込んでから、知能検査の結果が出るまで、おおむね1か月から2、3か月掛かると思っていてください。

知能検査では発達障害の診断はできない

知能検査は発達障害の診断には直接影響しません。

知能検査は、そもそも知能を調べるために作成された検査であって、発達障害のための検査ではないのです。

とはいえ、知能検査を実施すると、発達障害のある人に特徴的な結果が得られることもあるので、参考として実施されることがあるのは事実です。

つまり、発達障害のある人の知能の得意なところや苦手なところを調べて、その支援につなげるために知能検査を実施することはあるということです。

ゆう

発達障害を調べるためには、そのための検査がありますので、詳しくは受検を希望する機関に問い合わせてください。

知能検査では何が分かるか

ここではWAIS-Ⅳについて絞って話をしていきます。

WAIS-Ⅳは、16歳0か月~90歳11か月の人を対象にした知能検査です。

10の基本検査を行うことで、全検査IQ(FSIQ)、言語理解(VCI)、知覚推理(PRI)、ワーキングメモリー(WMI)、処理速度(PSI)の5つの合成得点を得ることができます。

あまり細かい話をすると専門的になってしまいますので、簡単に説明していきます。

ゆう

全検査IQとは、ここまで話してきたIQのことです。

全検査IQ値が分かると、その人の知能段階が分かります。

ただし、先ほども書きましたが、知能の全てを図ったものではないということに気を付けてください。

言語理解とは、「言葉の力」です。言葉を使って表現する力や、知識や社会常識などが身に付いているかどうかが分かります。

知覚推理とは、「目の力」です。目で見た情報を素早く処理して記憶したり、推理したりする力が身に付いているかどうかが分かります。 

ワーキングメモリーとは、「耳の力」です。耳で聞いた情報を一時的に記憶する力が身に付いているかどうかが分かります。

処理速度とは、「手先の力(素早さ)」です。時間内に素早く文字を書き写したり、目と手の協応運動ができるかどうかが分かります。

次の記事「検査結果のフィードバック」編では、知能検査の結果の見方について解説していきます。

また、児童用の検査である「WISC-Ⅳ」の下位検査のうち「積木模様」や「行列推理」について詳しく説明した記事がるので、参考にしてください。

おすすめのオンラインカウンセリング

自分のことや家族のことでお悩みの方は、一度オンラインカウンセリングを検討してみてはいかがでしょうか?

他人に相談することに多くの人は抵抗がありますが、私のブログをお読みになっていただいている方は、悩みを解決するために一歩進むことのできる方です。

実際のカウンセリングルームや精神科病院などにいくのは勇気がいりますし、家族の理解も得にくいと思いますので、そうした方には「オンラインカウンセリング」をおすすめしています。

ネットで検索すると様々なオンラインカウンセリングが出てきますが、うららか相談室は、私と同じ公認心理師や臨床心理士といった信頼性の高い心理の資格をお持ちの方が相談に乗ってくれます。

多種多様な相談内容にも対応しているので、一度試してみてはいかがでしょうか。

【URARAKA(ウララカ)】

まとめ

今回は、大人が受けられる知能検査にはWAIS-Ⅳがおすすめなこと、知能検査を受ける前に知っておくべきこと、知能検査で分かることなどをお伝えしました。

みなさん、知能検査について思い込みがあるかもしれませんので、正しい知識を持って受検してほしいと思います。

知能検査を受けることで、自分の知能の得意なところや苦手なところが分かるようになり、日々の生活にも生かすことができるようになりますよ!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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