「変わりたい・・・」
と子ども自身が口にしているのに、実際の行動はなかなか変わらない。
その様子を見て、「やる気はあると言うけど、信じて良いかしら?」と戸惑いや不安を感じている親御さんも多いのではないでしょうか。
子どもを励ましても、叱っても、見守っても変わらないと、親は次第に疲れ、どう関わればいいのか分からなくなってしまいます。
しかし、こうした子どもの状態の背景には、意志の弱さや甘えだけでは説明できない心理的な要因が隠れていることがあります。
この記事では、子どもが「変わりたい」と思っていても行動に移せないとき、内側で何が起きているのか整理していきます。
子が「変わりたい」と言うのに行動しないとき、親が混乱する理由
引きこもりや問題行動が続く子どもが「変わりたい」と口にしているにもかかわらず、行動が伴わないと、親は強い戸惑いや不安を感じます。
本音なのか、口先だけなのか、どう受け止めればいいのか分からなくなるからです。
特に、不登校や発達障害のお子さんの場合、子どもからその言葉を聞く度に期待するのですが、子どもの行動が伴わないことが多く、その結果裏切られたと感じてしまいます。
すると、つい厳しく言ってしまったり、何も言えなくなってしまったりするでしょう。
この混乱は、親の関わり方が間違っているから起きるのではありません。
子どもの「言葉(気持ち)」と「行動」が一致しない状況そのものが、非常に分かりにくいものだからこそ、親自身に生じてしまう自然な反応なのです。
行動に移れない子どもの内側で起きていること
こうした子どもの内側では、「変わりたい」という思いと同時に、「失敗したくない」「うまくできる自信がない」といった不安が強く働いていることがあります。
頭では必要性を理解していても、心が追いつかず、動こうとすると体が止まってしまうような感覚です。
この状態では、怠けているわけでも、やる気がないわけでもありません。
むしろ真面目で、うまくやろうとするほど一歩が踏み出せなくなってしまうのです。
ゆう子どもの行動の裏側にある気持ちに目を向けることで、見え方が少し変わってきます。
励ましや説得が、かえって動けない状態を強めてしまうことがある
子どもが動けない様子を見ていると、親としては「大丈夫だよ」「やればできるよ」と励ましたくなります。
また、行動を起こすことの理由を説明したり、必要性を説いたりすることもあるでしょう。
しかし、こうした関わりが、かえって子どもを追い詰めてしまうことがあります。
子ども自身も「分かっている」のに、行動できない状態です。
親からの正論や期待は、子どもにとってプレッシャーとなり、ますます「できない自分」を意識させることにつながります
その結果、気持ちを閉じたり、反発的な態度として表れたりすることもあります。



良かれと思った関わりが空回りしてしまう背景には、こうした親子の心理的なすれ違いがあります。
「変わらせようとしない関わり方」が、結果的に前に進む力になることもある
カウンセリングや心理療法の分野では、本人の中にある気持ちを尊重しながら関わる考え方として、「動機づけ面接」というアプローチがあります。
これは、周囲がが無理に変えようとするのではなく、本人が感じている迷いや不安も含めて受け止める姿勢を大切にします。
行動が変わらない背景には、本人なりの理由があることが多く、それを否定せずに整理しつつ、上手に背中を押すことで、少しずつ前に進む力が育まれていきます。
変えようとするよりも、まず理解しようとする関わりが、結果的に子どもの主体性を支えることもあります。


親だけで抱え込まず、整理しながら関わるという選択肢もある
親だけで、子どもが動けない理由を理解しようとしてもうまくいかないことが多いです。
なぜなら、親自身が不安や焦りを抱えているため、子ども気持ちを整理することが難しくなるためです。
頭では分かっていても、感情が追いつかず、同じやり取りを繰り返してしまうこともあるでしょう。
こうしたとき、親だけで答えを出そうとしなくても大丈夫です。
第三者と一緒に状況を整理することで、親子それぞれの気持ちや立場が見えやすくなることがあります。
最近では、家庭の事情に合わせて相談できるオンラインの形も増えています。
すぐに利用を決めなくても、「選択肢として知っておく」こと自体が、関わり方を見直すきっかけになることもあります。


まとめ
今回は、子どもが「変わりたい」と思っていても行動に移せないとき、内側で何が起きているのか整理しました。
「変わりたい」という子どもの内面を知ることで、親自身が焦らずに無理して変えさせようとする姿勢をとらなければ、時間がかかるかもしれませんが子どもは少しずつ変わっていきます。
とはいえ、親が子どもの気持ちを尊重しようとすればするほど、「これで本当に合っているのだろうか」「逆に甘やかしてしまっていないだろうか」と不安が強くなることがあるかもしれません。
子どもの変化を支えようとする過程で、親自身が一人で抱え込みすぎてしまうことは、とても自然なことです。
子どものために考え続けているからこそ、親自身の心がすり減ってしまう——それは決して弱さではありません。
そんなとき、親が安心して気持ちを整理できる場を持つことは、結果的に子どもを支える力にもなります。


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