CAREとは?児童相談所でも受けられる子育て支援プログラム

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「毎日、子どもへの接し方に悩んでいる」「もっと良い関わり方があるはずなのに」——そんな風に感じることはありませんか。実は、そうした悩みに応えるための心理教育プログラムがあります。

それが「CARE(ケア)」です。CAREは診断の有無にかかわらず、子育てに悩む親であれば受けられる可能性があり、児童相談所などで実施されていることもあります。

この記事では、公認心理師の私が、CAREとは何か、どこで受けられるのか、よく比較される「ペアレントトレーニング」との違いを、わかりやすくお伝えします。

「名前は聞いたことがあるけれど、実際どんなものかわからない」という方にこそ、読んでいただきたい内容です。

📖 こんな方に読んでほしい記事です

  • 子どもとの関わり方に、漠然とした行き詰まりを感じている方
  • 「CARE」という言葉を聞いたことはあるが、内容がよくわからない方
  • どこで、どんな支援が受けられるのかを知りたい方
目次

CAREとは?子育てに悩む親のための心理教育プログラム

ポイント

CARE(Child-Adult Relationship Enhancement)とは、大人と子どもの関係をより良いものにするための心理教育プログラムです。

もともとはアメリカで開発され、日本国内でも児童福祉や医療、教育の現場を中心に広がってきました。

虐待の予防やケアという観点からも注目されており、児童相談所や医療機関で研修が行われている例も見られます。

CAREは、発達障害の診断がある子どもに限定されたプログラムではありません。

「なんとなく子どもとの関わりに自信が持てない」「叱ってばかりで悪循環になっている」といった、多くの親が抱える悩みに広く役立つ内容になっています。

ゆう

診断の有無にかかわらず、受けられます。

これはあくまで一般化した事例ですが、Dさん(35歳・小学生の母)は、子どもについ怒ってばかりの毎日に疲れていました。「このままではいけない」と思いながらも、何を変えればいいのかわからずにいたそうです。

そんな中で出会ったのがCAREでした。特別な知識がなくても取り組める内容だったことに、Dさんはほっとしたといいます。実際に取り組んでみると、子どもの小さな行動に目を向けて言葉にするだけで、それまでとは違う穏やかなやりとりが増えていったそうです。

「怒る回数が減った」というより、「怒る前に一呼吸置けるようになった」という変化が、Dさんにとって大きな一歩でした。

なぜCAREが役立つのか

CAREで学ぶ中心的な考え方は、子どもとの関わりを増やしたい3つのスキルとして整理されています。

  • 具体的にほめる:「えらいね」ではなく「片付けてくれてありがとう」のように、行動を具体的に伝える
  • 行動を言葉にする:子どもの遊びや行動を、実況するように言葉で表す
  • くり返す:子どもが言ったことを、そのまま繰り返して伝える

これらは特別なテクニックというより、日々のちょっとした関わり方の工夫です。

難しく考えず、「今日はこの一つだけ試してみる」という気持ちで取り組める点も、CAREの特徴といえます。

例えば「くり返す」というスキルは、子どもが「見て、これできたよ」と言ったときに、「できたね」と、そのまま言葉を返すだけです。単純に見えますが、子どもにとっては「ちゃんと見てもらえている」という安心感につながります。

また、叱る場面を減らすために、あえて注目しない「戦略的無視」という考え方も学びます。危険を伴わない困った行動には、あえて反応しすぎないという工夫です。

「行動を言葉にする」スキルも同様です。子どもが積み木を積んでいるときに、「高く積み上げているね」と実況するように言葉にするだけで構いません。

指示や質問を挟まず、ただ見たままを言葉にすることで、子どもは「自分のしていることに関心を持ってもらえている」と感じやすくなります。

子どもの行動を「増やしたい行動」「減らしたい行動」「安全にかかわる行動」の3つに分けて考える視点も、CAREの土台になっています。

ほめ方の工夫について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

ゆう

小さな工夫の積み重ねが、関係を変えていきます。

どこで受けられる?ペアレントトレーニングとの違い

どっち?

CAREは、児童相談所で実施されていることもあります。

「児童相談所」と聞くと身構えてしまう方もいるかもしれませんが、子育てに悩む保護者への支援の一つとして行われているものです。

実施している自治体や機関は限られているため、まずはお住まいの地域の児童相談所や子ども家庭支援センターに問い合わせてみることをおすすめします。

医療機関や民間の相談機関で実施されている場合もあり、実施主体によって対象年齢や申込み方法が異なります。「うちの自治体でもやっているのかな」と思ったら、まずは電話や窓口で気軽に聞いてみるところから始めてみてください。

CAREの大きな特徴の一つが、比較的少ない回数で受けられることです。実施形態によって差はありますが、2時間程度のセッションを3回前後で行う形が一般的です。まとまった期間の通所が難しい方でも、取り組みやすい設計といえます。

似たプログラムに「ペアレントトレーニング」があります。こちらは主に発達の特性がある子どもの親を対象に、グループ形式で全10回前後かけて行われることが多く、CAREよりじっくり時間をかけて学ぶ内容です。

「まずは短い期間で試してみたい」ならCARE、「時間をかけてじっくり学びたい」ならペアレントトレーニングというように、状況に合わせて選ぶことができます。

どちらか一方を選ばなければいけないわけではなく、まずCAREで感覚をつかんでから、必要に応じてペアレントトレーニングを検討するという順番も可能です。お子さんの状況や、ご自身が今どのくらい時間をかけられるかによって、合う形は変わってきます。

ペアレントトレーニングについて詳しくは、こちらの記事で解説しています。

実施の有無や内容は自治体や機関によって異なりますので、詳しくは各窓口に直接ご確認ください。

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まずは知ることから始めてみませんか

CAREもペアレントトレーニングも、「今すぐ受けなければ」と気負う必要はありません。まずは「こういう選択肢がある」と知っておくだけでも、今の悩みに対する見え方が少し変わることがあります。「自分に合いそうか」「どこに相談すればいいか」など、迷うことがあれば、専門家に話してみるのも一つの方法です。

特に、子どもとの関わりに行き詰まりを感じ、それが数週間以上続いている場合は、一人で抱え込まず早めに相談することをおすすめします。専門家に話すことで、「CAREとペアレントトレーニングのどちらが合いそうか」「今の状況で他にできることはないか」といった判断もしやすくなります。

ゆう

知ることが、次の一歩の助けになります。

子育て中の親が抱える悩み全体を整理したい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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まとめ

  • CAREは診断の有無にかかわらず、子育てに悩む親であれば受けられる可能性がある心理教育プログラム
  • 「具体的にほめる」「行動を言葉にする」「くり返す」という3つのスキルが中心
  • 児童相談所などで実施されていることもあり、2時間程度×3回前後という手軽さが特徴
  • 発達の特性がある子の親向けの「ペアレントトレーニング」は全10回前後とより時間をかける内容
  • まずは「こういう選択肢がある」と知ることから始めてみる

関わり方に悩むのは、それだけ子どもと向き合ってきた証です。CAREも、その一つの手がかりになれば嬉しく思います。

完璧な関わり方を目指す必要はありません。今日できる小さな一つから、少しずつ始めていきましょう。

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ゆう
この記事を書いた人:ゆう
公認心理師(国家資格)
元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター
3,000人以上の親子の相談、500件以上の心理検査の経験から、発達障害・不登校・子どもの問題行動でお悩みの保護者へ、「親自身が自分を責めなくていい」視点で記事をお届けしています。

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