臨床心理士とは?カウンセラーを選ぶときのポイントを簡単に解説!

臨床心理士とは

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臨床心理士ってどんな資格なの?

臨床心理士を持っているカウンセラーはどんな人?

臨床心理士と公認心理師はどう違うの?

オンラインカウンセリングのカウンセラーのプロフィールを見ていると、「臨床心理士」という言葉が目に入ってきますが、どのようなものがご存じでしょうか?

「認定心理士」や「メンタル心理カウンセラー」など似たような名前の言葉がたくさん書いてありますが、心理職に詳しい人でないとそれらの違いが分かりにくいものです。

そこで、本記事では、臨床心理士資格のあるカウンセラーはどのような人なのかということについて詳しく説明します。

最初に結論を述べると、心理職の資格として信頼性が高いのは、唯一の国家資格である「公認心理師」と、今回紹介する「臨床心理士の2つです。

目次

臨床心理士とは

カウンセラー

臨床心理士は、業種ではなく、「資格」です。

「心理カウンセラー」という仕事は誰でもできますが(自称を含む)、「臨床心理士」は資格を取得した人しか名乗ることができません。

臨床心理士資格をプロフィールに記載している心理カウンセラーは、そうでないカウンセラーに比べて、心理職としての信頼性が高いことを証明しています。

では、臨床心理士とはどのような資格なのでしょうか。

臨床心理士資格を管理する「公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会」では、臨床心理士について次のように説明しています。

「臨床心理士」とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”です。

公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会ホームページ
ゆう

ホームページは、「心の問題に取り組む“心理専門職”の証となる資格」とも説明されています。

権威ある民間資格

臨床心理士は、数ある心理系の資格の中でも、もっとも権威があり信頼性が高い資格です。

その代表的な例としては、臨床心理士の資格所有者が、文部科学省の所管である全国の公立中学校や小学校に1996年以降よりスクールカウンセラーとして任用され、現在まで学校現場で活躍していることが挙げられます。

国家資格である公認心理師が創設されたのちも、スクールカウンセラーの募集要件として、「公認心理師」または「臨床心理士」とされているところがほとんどです。

つまり、臨床心理士は、国にも認められている民間資格といえます。

創設時期

臨床心理士の資格認定がスタートしたのは昭和63(1988)年です。

令和5(2023)年4月1日現在で40,749名の「臨床心理士」が認定されています。

役割

臨床心理士の役割は、大きく4つ定められています。

①種々の心理テスト等を用いての心理査定技法や面接査定に精通していること。
②一定の水準で臨床心理学的にかかわる面接援助技法を適用して、その的確な対応・処置能力を持っていること。
③地域の心の健康活動にかかわる人的援助システムのコーディネーティングやコンサルテーションにかかわる能力を保持していること。
④自らの援助技法や査定技法を含めた多様な心理臨床実践に関する研究・調査とその発表等についての資質の涵養が要請されること

日本臨床心理士資格資格認定協会HPより
ゆう

カウンセラーの役割としては、①と②の力を備えていることが期待されます。

「臨床心理士」を取得するためには

臨床心理士の資格を取得するためには、日本臨床心理士資格認定協会の資格試験を受け、合格する必要があります。

その試験の受験資格や受験の内容やレベル感について説明します。

また、臨床心理士は5年に1度の更新をしなければならない資格です。その理由についても解説していきます。

受験資格

まずは、臨床心理士資格認定協会の試験を受験する資格についてです。

誰でも受けられるわけではなく、国に指定された大学院や専門職大学院の修了資格を持っているなど、厳格に条件が定められています。

指定大学院等については、「第1種指定校」「第2種指定校」「専門職大学院」の3つに分かれていて、それぞれ受験資格が異なります。

指定大学院等一覧

≪第1種指定校≫150校/修了後、直近の臨床心理士資格試験の受験可

≪第2種指定校≫8校/修了後、実務経験1年以上で臨床心理士資格試験の受験

≪専門職大学院≫5校/修了後、直近の臨床心理士資格審査の受験可及び一次試験の小論文が免除される。

※2022年9月現在

ゆう

大学院では、臨床心理学に関する学びとともに実習に取り組みます。

臨床心理士試験に合格

臨床心理士の試験は第一次と第二次に分かれています。

第一次試験は、筆記試験です。

100問のマークシートの問題と論述問題が出題されます。

試験時間は4時間です。

試験問題の内容としては、臨床心理士に必要とされる臨床心理学の知識ほか、面接や心理技法、また臨床心理士として活動するために必要な法的知識などを問う問題が出題されます。

第二次試験は、2名の試験官による面接試験です。

臨床心理士にとって重要とされる人間関係を構築するスキルや人間性などについて見極められます。

第二次試験が終わると合格発表となります。

臨床心理士の試験の合格率は例年60~65%ほどです。

ゆう

合格率が高いように感じる人も多いかもしれませんが、そもそも受験資格が狭き門なので、臨床心理士資格を取りたくても取れない人はたくさんいます。

資格更新制度

臨床心理士は、5年ごとの資格更新が義務付けられています。

なぜなら、臨床心理士としての専門的知識の維持や向上を図るために、自己研鑽のために研修会に参加したり、研究論文の執筆を行ったりすることが求められるからです。

5年間のうちに、学会や研修会で、研究発表者として発表したり、講師や受講生として参加したりすることで更新に必要なポイントを取得しなければなりません。

ゆう

つまり、臨床心理士資格を持っている人は、試験合格後も学び続けているということが担保されています。

臨床心理士と公認心理師の違い

公認心理師と臨床心理士の違い

臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会によって創設された民間資格です。

一方で、公認心理師は国家資格であり、2017年に創設された比較的新しい資格です。

どちらも心理職の資格として信頼性の高い資格ですが、それぞれどんな違いがあるのか説明していきます。

権威性の違い

公認心理師が創設される前までは、「臨床心理士」が心理職で最も権威のある資格でした。

文部科学省の管轄で、スクールカウンセラーの資格要件として採用されるなど、公的にも認められた資格です。

しかし、公認心理師が設立されてからは、公的には公認心理師の方が優遇されるようになりました。

例えば、医療現場において、公認心理師だけが「診療報酬の加算対象」となったことなどが挙げられます。

とはいえ、いまだにスクールカウンセラーや精神病院などでは、心理職の募集要件として、「公認心理師または臨床心理士」といったように併記されています。

つまり、現時点では権威性は同程度といえます。

仕事内容の違い

結論から言うと、公認心理師と臨床心理士に、仕事内容の違いはありません。

心の問題を抱える人を支援する仕事をするという意味では、どちらも同じです。

ただ、国家公務員や地方公務員の心理職については、公務員試験に合格することが採用条件になるため、どちらの資格も持っていない人も心理職として働くことができます。

公認心理師については、次の記事で詳しく説明しています。

臨床心理士の仕事・業務内容

臨床心理士の資格を取得した人は、次の分野で仕事をすることを期待されます。

  • 医療・保健分野
  • 学校・教育分野
  • 企業や組織
  • 大学・研究機関
  • 福祉領域
  • 司法領域

医療・保健分野

臨床心理士の多くが、精神科病院や保健機関で勤務しています。

主治医の指示のもと、クライエントに対してカウンセリングや心理検査などを行ったり、その家族の支援を行なったりします。

うつ病やパニック障害、統合失調症や発達障害など、精神疾患に悩む方を幅広く対象としています。

勤務する病院によって患者さんの年齢はかなり異ります。

そのため、精神医学の知識のほか、発達心理学などの知識も重要になってきます。

ゆう

病院や保健領域で勤務経験のあるカウンセラーであれば、精神医学や精神薬などの知識が豊富です。

学校・教育分野

学校で勤務する臨床心理士は、その多くが「スクールカウンセラー」として勤務しています。

都道府県市区町村によって異なりますが、多くは中学校1校につき1名程度が非常勤として採用となっていて、周囲の小学校に週1日程度勤務します。

主に生徒さん自身やその保護者の学校生活における悩みに寄り添っていきます。

主な悩みとしては、子どもの不登校、いじめの被害と加害、自傷行為、暴力行為、学業不振、発達障害、家族関係などが挙げられます。

スクールカウンセラーについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

企業や組織

企業や組織では社員のメンタルヘルスの向上や維持を図るために臨床心理士が勤務しています。

産業カウンセラーの資格も取得して働いている人がいます。

職場のストレス、パワハラやセクハラ、うつ病からの復職などの相談に応じています。

大学・研究機関

大学や研究機関で勤務する臨床心理士は少なくありません。

学生や教員に対するカウンセリングを行うだけでなく、大学の心理相談室などで外来の相談に対応もしています。

また、業務の一つとして、研究や後進の育成なども行なっています。

大学教授などと共同して、心理学に関する調査研究に取り組む人もいます。

福祉領域

児童相談所や児童養護施設などで臨床心理士が勤務することもあります。

国家公務員や地方公務員の心理職は採用試験に合格すれば良いので、決して臨床心理士資格が必要というわけではありませんが、臨床心理士資格を取得してから、こうした職場で働いている人もたくさんいます。

司法領域

少年鑑別所や刑務所などで勤務する臨床心理士もいます。

福祉領域と同様に、国家公務員や地方公務員の心理職であれば臨床心理士資格は必要というわけではありませんが、臨床心理士資格を取得して勤務している人もいます。

臨床心理士資格のあるカウンセラー

オンラインカウンセリングサイトで、カウンセラーのプロフィール欄に「臨床心理士」資格があったら、その人は大学院で臨床心理学を専門的に学び、その後も新しい知識やスキルを身につけるために学会や研修で学び続けている人であると意味します。

ただ、臨床心理士資格を持っているからといって、その人の経験年数や経歴によって、力の差は大きいのが実情です。

ベテラン臨床心理士

5年の資格更新を何度も行なっているベテラン臨床心理士であれば、ある程度の知識やスキルが身についていて、カウンセリングに対する知識が豊富であると言えます。

ベテラン臨床心理士であれば、公認心理師資格の受験が可能な人も多かっため、両方の資格を持っている人は少なくありません。

臨床心理士として5年以上経過しているカウンセラーであれば、専門分野や経歴を確認しておけば、安心してカウンセリングを受けることができるでしょう。

駆け出し臨床心理士

臨床心理士は、大学院修了後、最短で1年で取得できます。

こうした駆け出し臨床心理士は、学生時代に学んだ知識や実習における経験はありますが、まだまだ経験不足であって、あなたの悩みに的確に対応してくれるかは分かりません。

若い人でもセンスがあって、知識も豊富な人もいますが、そうした人に出会うのは難しいでしょう。

駆け出しの臨床心理士のカウンセリングを受けるのであれば、「一緒に考えていく」というスタンスを持つことが大切です。

なお、駆け出し臨床心理士ほど、身近に自分の指導者(スーパーバイザー)がいるものです。

そうした人の助言を受けながらカウンセリングを行なってくれれば、あなたにとっても安心でしょう。

臨床心理士のカウンセラーが多く所属しているサイト

最後に、臨床心理士の資格のあるカウンセラーが多く所属しているサイトについて紹介します。

そうしたサイトであれば、あなたの悩みに適切に対応してくれる心理カウンセラーに出会える可能性が高くなります。

うららか相談室

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うららか相談室は、国内最大のオンラインカウンセリングサービスです。

数多くのカウンセラーが所属しているため、自分の悩みにピッタリのカウンセラーに出会って相談することができます。

うららか相談室については、次の記事で詳しく説明しています。

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unlaceについては、次の記事で詳しく説明しています。

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cotreeは、いつでも、どこでも、安心できるオンラインカウンセリングです。

カウンセラーとのマッチングを採用していて、あなたにあったカウンセラーと出会いやすくなっています。

まとめ

今回の記事では、臨床心理士資格のあるカウンセラーはどのような人なのかについて詳しく説明しました。

臨床心理士の特徴として次のようなことを説明しました。

  • 心理職の民間資格として最も権威がある
  • 更新制度を採用していて心理学の知識やスキルを学び続けている
  • 臨床心理士資格のあるカウンセラー

ご相談や質問がある場合には、こちらまでどうぞ!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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