ちょっとしたことですぐにかんしゃくを起こす。気が散りやすく、落ち着いて座っていられない。そんなわが子の様子に、どう関わればいいか悩んでいませんか。
実は、子どもが自分で気持ちを整える力は、特別な才能ではなく、遊びの中で少しずつ育てられます。その方法のひとつが「マインドフルネス」です。難しい瞑想ではなく、呼吸やイメージを使った楽しい遊び。
私は公認心理師として、感情の扱いが苦手な子どもとたくさん関わってきました。この記事では、子どもと一緒に遊び感覚でできるマインドフルネスのやり方と効果を、やさしくお伝えします。
📖 こんな方に読んでほしい記事です
- すぐにかんしゃくを起こす子どもに悩んでいる方
- 落ち着きがなく、集中が続かない子が気になる方
- 子どもが自分で気持ちを切り替えられるようになってほしい方
- 家庭で遊び感覚でできる、心の育て方を知りたい方
子どものためのマインドフルネスとは

マインドフルネスとは、「今ここ」の自分の気持ちや体の感覚に、やさしく目を向けることです。子どもは自分の気持ちに気づくのが苦手で、イライラや不安に流されて衝動的に動いてしまうことがあります。マインドフルネスは、その気持ちに気づく練習になります。
難しく考える必要はありません。呼吸を感じたり、雲になったつもりでイメージしたり。子どもにとっては、楽しい遊びそのものです。欧米では学校に取り入れる動きも広がっています。
ゆう「上手にできること」より「楽しく続けること」が大切なんです。
子どもにマインドフルネスが役立つ理由
続けることで、こんな変化が期待できると、さまざまな研究で示唆されています。
- かんしゃく・衝動に「間」ができる…カッとなっても、行動の前に一呼吸おく余裕が育ちます
- 集中力が高まる…「今」に意識を向ける練習が、勉強や遊びへの集中につながります
- 自己肯定感が育つ…自分の気持ちに気づき、受け止める習慣が、心の土台になります
なお、かんしゃくや感情のコントロールそのものについては、こちらの記事でも詳しくお伝えしています。あわせてご覧ください。


子どもと一緒にできるマインドフルネスのやり方
ここでは、家庭で取り入れやすいエクササイズを、5つのタイプに分けて紹介します。お子さんが気に入ったものを、遊びとして選んでみてください。
①気持ちを落ち着かせよう(呼吸)
「クマさんになって、大きくゆっくり息をしてみよう」。鼻から吸って、口からゆっくり吐く。お腹が風船のようにふくらんだり、しぼんだりするのを感じます。かんしゃくの前に使えると、気持ちの切り替えがしやすくなります。
②集中しよう
「キャンドルの火を、そーっと長く吹き消すように息を吐いてみよう」。一点に意識を向ける遊びは、集中力を育てます。聞こえてくる音に静かに耳を澄ます「音さがし」もおすすめです。
③イメージしよう
「ふわふわの雲になった気分で、空に浮かんでみよう」。好きな色や好きな場所を思い浮かべることで、気持ちがやわらぎ、想像力も豊かになります。
④元気を出そう
「木になって、ぐーんと枝をのばしてみよう」。体を大きく動かすポーズは、気分を切り替えて元気をチャージします。落ち込んだときや、だらだらしてしまうときにぴったりです。
⑤リラックスしよう
寝る前に、つま先から順に体の力をふっと抜いていきます。一日の緊張がほどけて、ぐっすり眠りやすくなります。親子のスキンシップの時間にもなります。
これらのエクササイズは、次の書籍を参考にしています。オールカラーで総ルビ付き、楽しいイラストとやさしい語り口で、子どもが自分から「やってみたい」と思える30の遊びが紹介されています。家庭に一冊あると、毎日の声かけがぐっと楽になりますよ。
子どもの気持ちの育ちに悩んだら
かんしゃくや感情の波が続くと、親も気持ちがすり減りますよね。専門家に話すと、その子に合った関わり方が見えてきます。オンラインなら、自宅から気軽に相談できます。
無理なく続けるためのコツ


マインドフルネスは、習慣にするほど効果が育ちます。続けるために、大切なポイントをお伝えします。
💡 続けるための3つのコツ
- 無理強いしない…「今すぐやりなさい」ではなく「一緒にやってみようか」と誘う
- 遊び感覚で…ゲームのように楽しく。できなくても叱らない
- 親も一緒に…大人がやって見せると、子どもも自然と真似します
とくに、親自身が穏やかに気持ちを整える姿が、子どもにとって何よりのお手本になります。親御さん向けのマインドフルネスは、こちらの記事で紹介しています。


また、かんしゃくが強くて対応に悩むときは、その心理と関わり方をまとめたこちらもあわせてご覧ください。


まとめ
今日お伝えしたことを、最後に振り返っておきますね。
- 子どものマインドフルネスは、遊び感覚でできる心の練習
- かんしゃくに「間」をつくり、集中力や自己肯定感を育てる
- 呼吸・集中・イメージ・元気・リラックスの5タイプで楽しく
- 無理強いせず、遊びとして、親も一緒に続けるのがコツ
- 親が穏やかに整える姿が、子どもへの何よりのお手本になる
すぐに効果が出なくても、焦らなくて大丈夫です。「楽しいね」と一緒に笑える時間そのものが、子どもの心を育てています。できそうな遊びを一つ、今日から取り入れてみてくださいね。
ひとりで抱え込まないでくださいね
子どもの気持ちや行動に悩んだとき、専門家と話すだけで気持ちが軽くなることがあります。あなたとお子さんに合った関わり方を、一緒に探してみませんか。
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元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター

