朝、布団から出るのがつらい。「今日も仕事か」と思うと、ため息が出る——。共働きで家庭も回しながら働く毎日の中で、「仕事に行きたくない」「もう、やりがいを感じられない」と感じることはありませんか。
それは、あなたの我慢が足りないからではありません。仕事と家庭の両方を背負い続けた心が、少し休みたがっているサインかもしれません。
私は公認心理師として、働く保護者の方のこうした悩みをたくさん伺ってきました。この記事では、そのつらさの原因と、家庭と協力しながら心を軽くする方法を、一緒に考えていきます。
📖 こんな方に読んでほしい記事です
- 朝、仕事に行きたくないと感じる日が増えた方
- 仕事にやりがいや楽しさを感じられなくなった方
- 共働きで、家庭と仕事の両立に疲れている方
- 「このまま働き続けていいのか」と迷っている方
「仕事に行きたくない・つまらない」と感じる原因

まずは、そのつらさがどこから来ているのかを見てみましょう。原因がわかると、対処の方向も見えてきます。よくあるのは、次のような背景です。
- 毎日が同じことの繰り返し…刺激や手応えが感じられない
- 新しい挑戦がない…成長している実感が持てない
- 人間関係の負担…職場での気疲れが大きい
- 仕事の意義が見えない…「何のためにやっているのか」がわからない
これらに加えて、心とからだのエネルギーそのものが不足していると、何をしても気力がわきません。とくに共働きで子育て中の方は、仕事以外でも常にエネルギーを使い続けています。「仕事が嫌」というより、「全方位で疲れている」状態かもしれません。
ゆう「行きたくない」は、心が休みを求めているサインかもしれません。
共働き家庭ならではの、見えない負担
共働きの保護者が抱える「仕事に行きたくない」には、独身時代とは違う、特有の背景があります。
家庭と仕事、両方に全力を求められる
仕事を終えても、帰宅すれば家事と育児が待っています。心が休まる時間がなく、慢性的な疲労がたまっていきます。休む間もなく次の役割に切り替え続けることが、じわじわと心を消耗させます。
パートナーとの役割分担のひずみ
「自分ばかり負担が大きい」という不公平感は、仕事へのやる気にも影を落とします。家庭のもやもやを抱えたまま働くのは、思った以上にしんどいものです。
子育てと仕事のはざまで揺れる
「子どもといる時間を増やしたい」「でも収入も大事」。そんな葛藤を抱えながら働くと、仕事への気持ちが揺らぐのは自然なことです。その迷いは、あなたが家族を大切に思っている証拠でもあります。
自分でできる、心を軽くする対処法
大きく環境を変えなくても、今日からできる工夫があります。できそうなものから試してみてください。
小さな目標を立てる
「今日はここまでやれたらOK」と、達成できる小さな目標を決めてみましょう。小さな達成感の積み重ねが、停滞した気持ちを少しずつ動かしてくれます。
タスクの優先順位を見直す
すべてを完璧にやろうとせず、「やらないこと」を決めるのも大切です。手放せるものを手放すだけで、気持ちにゆとりが生まれます。
休息のとり方を工夫する
「行きたくない」が続くときは、まず休むことが先決です。短い昼休みに目を閉じる、通勤時に好きな音楽を聴く。小さな回復の時間を意識して作ってみてください。
もし、眠れない・食欲がない・気分の落ち込みが2週間以上続いているなら、それは「やる気の問題」ではなく、心が不調を起こしているサインかもしれません。その場合は無理せず、心療内科などの専門医に相談することも考えてみてください。


パートナーと協力し、長い目で働き方を考える


「仕事に行きたくない」は、ひとりで抱えず、家族と分かち合っていい悩みです。
まずは、パートナーに今の気持ちを正直に伝えてみましょう。「責める」のではなく、「私は今こうしんどい」と自分を主語にして伝えると、相手も受け止めやすくなります。家事や育児の分担を見直すだけで、仕事への気力が戻ってくることもあります。
それでも「この働き方を続けるのがつらい」と感じるなら、長い目でキャリアを見直すのも、立派な選択です。働き方を変える、部署異動を相談する、転職を検討する——選択肢を知っておくだけでも、「逃げ場がない」という閉塞感はやわらぎます。今すぐ決めなくて大丈夫。少しずつ考えていきましょう。
気持ちの整理を、誰かと一緒に
「働き続けるか迷う」「気力が戻らない」そんなモヤモヤも、専門家に話すと整理がつくことがあります。オンラインなので、家事や育児の合間に気軽に相談できます。
まとめ
今日お伝えしたことを、最後に振り返っておきますね。
- 「仕事に行きたくない」は、心が休みを求めているサインのことも
- 共働きの保護者は、仕事以外でも常にエネルギーを使い続けている
- 小さな目標・優先順位の見直し・休息の工夫から始めてみる
- 気持ちはひとりで抱えず、パートナーと分かち合っていい
- つらさが続くなら、働き方を見直すのも前向きな選択
あなたは、仕事も家庭も本当によくやっています。「行きたくない」と感じる自分を責めないでください。その気持ちに気づけたことが、心を大切にする第一歩です。どうか、無理だけはしないでくださいね。
あわせて読みたい記事








元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター
