「カウンセリングって、本当に自分には必要なの?」
子どもの発達や不登校、問題行動に悩みながら、そう思っている保護者の方はとても多いです。
「もっとつらい人が受けるもの」「自分が弱いだけかな」——そんな言葉が頭をよぎって、一歩が踏み出せない。
この記事では、カウンセリングを受けるべき人の特徴・「意味ない」と感じてしまう理由のリアル・そして親自身がカウンセリングを使うことの意味を、公認心理師の私がお伝えします。
私はゆうと申します。公認心理師として、子ども家庭支援センターで発達障害・不登校・問題行動の支援に携わっています。親御さんの話を毎日聞いていると、「カウンセリングを受けるかどうか」の前に、「受けていいのか」で立ち止まっている方が多いのだと気づきます。
📖 こんな方に読んでほしい記事です
- 子どもの発達・不登校・問題行動に悩んでいて、カウンセリングを検討している保護者の方
- 「自分が受けていいのか」「まだそこまでじゃないかも」と迷っている方
- 「カウンセリングは意味ない」という声が気になって踏み出せない方
- 子どものためではなく、自分自身のためのカウンセリングを考えている方
カウンセリングが必要なサインとは

「まだ大丈夫」という言葉、心の中で何度くり返しましたか?
支援の現場で多くの保護者と向き合ってきた経験から、サインに気づいたときにはすでにかなり消耗している、という方が少なくないと感じています。「まだそこまでじゃない」と思っている段階でも、心は静かに疲れていることがあります。
以下のチェックリストを見てみてください。
📋 こんなサインが続いていませんか?
- 子どものことを考えると、焦りや不安で眠れない夜がある
- 配偶者や家族に話しても「気にしすぎ」と言われ、かえって孤独を感じる
- 支援機関や学校との面談のあと、ぐったりして動けなくなる
- 「自分の関わり方がいけなかったのかも」という自責がぐるぐる続く
- 怒りたくないのに怒鳴ってしまい、そのあと深く落ち込む
- 以前は楽しめていたことに、まったく気持ちが向かない
1つでも「あてはまるかも」と感じたなら、それはサインです。「病院に行くほどではない」という感覚は正しいかもしれません。でも、カウンセリングは病院の手前にある選択肢です。深刻にならないと使えないものでも、心が折れてから行くものでもありません。
ゆう「まだ大丈夫」と思えているうちに話せる場所があると、心は消耗しにくくなります。
特に、発達障害や不登校・問題行動を抱えるお子さんの保護者は、長期にわたって高いストレスにさらされています。経験上、支援が必要な状態になっていても「まだ自分より大変な人がいる」と後回しにしてしまう方がとても多い。あなたがつらいなら、それはカウンセリングを考える十分な理由になります。
ひとりで抱えすぎていませんか?
オンラインで、まず話してみるだけでもいい。
うららか相談室は、子育て・発達・不登校に詳しいカウンセラーが在籍。
スマホから予約でき、初回から安心して話せる環境が整っています。
「カウンセリングは意味ない」と感じるのはなぜか
「カウンセリングに行ったけど意味がなかった」という声は、確かに存在します。でも、その多くには理由があります。
正直に言います。カウンセリングが「意味ない」になるのは、カウンセリング自体の問題ではなく、ほとんどの場合は「状況と方法のミスマッチ」です。
「効果が出るのが遅い」と感じてしまう
カウンセリングは、1回で劇的に変わるものではありません。心の変化は、薬のように即効性があるわけではなく、少しずつ、気づいたら楽になっていた、というプロセスをたどります。「1回行って何も変わらなかった」から意味がないのではなく、継続する中でじわじわと変化が起きます。
カウンセラーとの相性が合わなかった
これは非常に大きな要因です。カウンセリングは対人関係の中で成立するものなので、相性の影響は無視できません。「話しにくかった」「なんとなく合わなかった」という場合、そのカウンセラーとは合わなかっただけで、カウンセリング全体が無効なわけではありません。
💡 架空の事例(一般化したものです)
これはあくまで一般化した事例ですが——お子さんの不登校をきっかけにカウンセリングを受け始めたAさん(40代・会社員)は、最初のカウンセラーと「なんとなく話しにくいな」と感じながら3回通い、「やっぱり意味がなかった」と感じました。ところがその後、子育て経験のある女性カウンセラーに変えたところ、「初回から安心して話せた」と言い、3ヶ月で「以前より夫に気持ちを伝えられるようになった」と変化を語っていました。
「答えをもらいに行く場所」と思っていた
カウンセリングは、アドバイスや解決策をもらう場所ではありません。「じゃあどうすればいいんですか?」という問いに直接答えるのではなく、あなた自身が自分の気持ちを整理して、自分で考えを見つけられるように寄り添う場です。最初はもどかしく感じる方もいますが、それがカウンセリングの本質的な機能です。



「意味ない」と感じた経験も、相性や使い方を見直すきっかけになります。
カウンセリングの効果が出やすいのは、「今の状況を変えたい」という気持ちがある方、「話すこと自体で整理したい」と感じている方です。お子さんの問題を抱えながら自分のことは後回しにしてきた保護者の方は、まさにカウンセリングが力になりやすい状態にあることが多いです。
カウンセリングを受けることへのためらいとその正体


「カウンセリングを受けたい気持ちはあるけれど、なかなか踏み出せない」——なぜでしょう? そこには、いくつかの「誤解」が隠れていることが多いです。
「自分が弱いから受けるもの」という誤解
カウンセリングは、精神的に弱い人が受けるものではありません。むしろ、「自分の状態と向き合おう」という意志がないと、カウンセリングは始まりません。弱さのサインではなく、自分を大切にしようとする選択です。
「もっとつらい人が受けるもの」という誤解
「自分よりつらい人がいる」という感覚は、実は多くの方が持っています。でも、あなたがつらいかどうかは、他の人との比較で決まりません。あなた自身が「しんどい」と感じているなら、それがカウンセリングを使う十分な理由になります。
💭 あなたは今、こんなことを思っていませんか?
- 「病院に行くほどではないし…」
- 「相談するほど大げさなことでもないし…」
- 「子どもの問題なのに、なぜ私がカウンセリングを?」
どれも、ためらいの中でよく聞く言葉です。でも、これらはすべて「受けていい理由がない」のではなく、「受けることへの不安」から来ています。
「費用や時間がかかる」という現実的なハードル
これは誤解ではなく、現実的な課題です。対面カウンセリングは1回あたり5,000〜10,000円程度が相場で、頻度によっては家計への負担もあります。ただ、現在はオンラインカウンセリングの普及で、より低コスト・時間の融通が利く形で使える選択肢が増えています。「まず1回試してみる」という使い方でも構いません。



ためらいには、必ず「正体」があります。それを一緒に見てみませんか。
子育ての悩みにカウンセリングを使う、という選択
「子どもの問題なのに、なぜ親がカウンセリングを?」と感じる方は多いです。でも、私が長年支援現場で見てきた中では、親が心の余裕を持つことが、子どもの変化に直結することを何度も目の当たりにしてきました。
お子さんの発達支援や医療機関への通院には時間もお金も惜しまないのに、自分自身のケアは後回し——そういう保護者の方は本当に多いです。でも、親がボロボロの状態でいる限り、子どもへの関わりにも必ず影響が出ます。これは保護者の方を責めているのではありません。親自身が支えられていることが、子どもを支える力になるということです。
📌 保護者がカウンセリングを受けることで得られること
- 溜め込んだ感情を、安全に吐き出せる場所ができる
- 「どう関わればいいか」を専門的な視点から一緒に考えてもらえる
- 自責のループから少し距離を置けるようになる
- 配偶者や学校との連携で感じる孤立感が和らぐことがある
- 親が安定すると、子どもが家で落ち着きやすくなる
不登校や発達障害の支援では、子どもへのアプローチと並行して、保護者自身のケアが重要だということは、支援の現場でも広く認識されています。「子どものため」と思ってカウンセリングを使い始めた保護者が、やがて「自分のために来ている」と感じるようになるのは、よくあることです。
カウンセリングを一人で受けることに抵抗があるなら、まず「話だけ聞いてもらう」くらいの気持ちで入口をくぐってみてください。それだけでも、心が少し軽くなることはあります。



「子どものため」から始まって、「自分のために来ている」と気づく方は多いです。
「自分のためにカウンセリングを使ってみようかな」
そう感じたときが、始めどきです。
うららか相談室は、子育て・発達・不登校に対応したカウンセラーが在籍しています。
スマホから予約でき、自宅でリラックスしながら話せます。まず1回、試してみてください。
まとめ
- 「まだ大丈夫」と思っている段階でも、心は静かに疲れていることがある
- 眠れない・自責が止まらない・以前楽しめたことに気持ちが向かない、は受けるべきサイン
- 「意味ない」は、カウンセリング自体の問題より「状況とのミスマッチ」が多い原因
- 「弱いから受ける」のではなく、「自分を大切にしようとする選択」
- 子どもの問題を抱える親こそ、自分自身のためにカウンセリングを使う意味がある
- 親が安定すると、子どもへの関わりにも余裕が生まれる
「受けていいのか」と迷っているなら、その迷いごと話してみてほしいと思います。カウンセリングとはそういう場所です。あなたが一歩踏み出せるよう、私もこの記事で並走できていたら嬉しいです。
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元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター
