子育て中にイライラしてしまう親へ|自分の感情と向き合うコツ

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子どもの世話に追われ、わがままに振り回されていると、ちょっとしたことでイライラしてしまう。思わず大きな声を出してしまい、あとで「またやってしまった」と反省する。そんな繰り返しに、疲れていませんか。

この記事では、子育て中に生まれるイライラなどのネガティブな感情と上手に向き合い、整えていく方法を、順を追ってお伝えします。読み終えるころ、自分の気持ちとのつき合い方が少し見えていれば嬉しいです。

申し遅れました。私は公認心理師の「ゆう」と申します。これまで多くの親御さんのご相談を受けてきました。専門家として、そして同じように迷う一人の親として、あなたと一緒に考えていけたらと思います。

📖 こんな方に読んでほしい記事です

  • 子育て中、つい子どもにイライラしてしまう自分に悩んでいる方
  • 感情的に叱ったあと、自己嫌悪におちいってしまう方
  • 不安や孤独を抱えながら、一人で子育てをがんばっている方
  • 自分の気持ちとの向き合い方を、心理的な視点から知りたい方

目次

子育て中に生じやすい感情

安心する女性

子育てのなかでは、さまざまな感情が生まれます。子どもが健やかに育ち、思いが通じ合えたときには、「うれしい」「幸せ」といったポジティブな感情がわいてきます。

一方で、世話でくたくたになったり、わがままに振り回されたりすると、「イライラ」「怒り」「不満」が生まれます。一人で抱える状況では、「不安」「悲しさ」「孤独感」も生じやすくなります。

ネガティブな感情そのものは、悪いものではありません。ただ、それを上手に扱えないと、子どもへの接し方にあらわれてしまうことがあります。だからこそ、感情に向き合い、整えていくことが大切になります。

ゆう

イライラも、子育て中に自然にわいてくる感情のひとつです。

感情に対する、よくある誤解

感情には、メリットもデメリットもあります。けれど現代では、邪魔なもの、不都合なものとして扱われがちです。とくにネガティブな感情は「厄介者」のように捉えられています。

そう考えていると、人はできるだけ感情から目を背け、本当はある気持ちを「ないこと」にしたり、我慢したりしがちです。そのときは冷静に振る舞えても、あとからうつや不安という形になって出てくることが少なくありません。

感情は、しっかり感じ切ってあげないと、時間がたっても勝手に消えてはくれません。嫌だったときの感情を整理しないままにすると、ふとした瞬間によみがえり、ずっと心のどこかに残り続けます。

感情は論理的でないと嫌われがちですが、実は判断や行動を、その場に合ったものへ導く働きがあります。脳の研究でも、感情を感じ取れなくなると、判断や対人関係に支障が出ると言われています。感情に向き合い、丁寧に扱っていくことが大切なのです。

ゆう

感情に蓋をしても、消えてはくれません

感情に向き合うとは

では、どうすれば感情に向き合えるのでしょうか。いくつかのステップに分けてお話しします。

① 感情を表す言葉を増やす

自分の感情に向き合うには、まず「どんな感情がわいたのか」に気づけることが必要です。そのために、感情を表す言葉をたくさん知っていることがポイントになります。

ご相談をお受けする中で、感情に悩む方の多くは、気持ちを言葉で表すのが苦手だと感じます。たとえば、こんな場面を思い浮かべてみてください。

スーパーで子どもが「お菓子を買って」とわがままを言い、注意したら大声で泣き始めた。お母さんは「ムカムカした」と感じました。けれど、その気持ちは本当に「ムカムカ」だけでしょうか。人前で泣かれた「恥ずかしさ」や、「怒り」も、混ざっていたかもしれません。

感情を表す言葉が少ないと、自分の中で生じた感情の違いに気づきにくくなります。すると、感情に向き合うこと自体が難しくなります。日本語には感情を表す言葉がたくさんあり、その強さも言い分けられます。

たとえば「怒り」より強い言葉には「激怒」「激高」があり、少し意味は変わりますが「憤怒」もあります。こうした言葉は、人と気持ちを語り合ったり、本を読んだりするなかで、少しずつ増やしていけます。

② 自分の感情に気づく

言葉を増やしながら、わいてきた感情に気づく練習もしていきましょう。コツは、「今、ここにいる自分の気持ち」に目を向けることです。

子どものわがままに振り回されているとき、「今、私はイライラしている」「今、泣きたいくらいつらい」と、その瞬間の気持ちに焦点を当てます。余裕がなければ、あとで振り返るだけでも大丈夫です。

感情は一時的なもので、時間や場面が変わればすぐに移ろいます。振り返るときは、「その時・その場所」の感情に絞ると、正しく気づきやすくなります。

ゆう

まずは「今の自分の気持ち」に、名前をつけてみましょう。

③ 感情を外に出す(アウトプット)

気づいた感情は、言葉にして外に出してみましょう。日記に気持ちの変化を書く、難しければ浮かんだ感情語をノートに殴り書きする。それだけでも効果があります。

頭の中だけにとどめず、実際に書き出すことが大切です。言葉にして外に出すと、感情が目に見えるようになり、客観的に扱いやすくなります。ネガティブな感情にも向き合いやすくなります。

ただし、書き出した感情は、慎重に扱ってください。うまく扱えていない感情を不用意に他人に知られると、過度に心配されたり、かえって傷ついたりすることがあります。

④ 感情に向き合う

お気づきかもしれませんが、ここまで進めてきたこと自体が、すでに「感情に向き合う」プロセスです。今の自分の気持ちに目を向け、ふさわしい言葉を当て、声や文字にして出す。これができれば、向き合うことは自然とできるようになります。

自分の気持ち、うまく言葉にできていますか?

一人で向き合うのが難しいときは、専門家と一緒に気持ちを整理することもできます。話してみることから始めてみませんか。

感情をコントロールする方法

モヤモヤとハートのある女性

感情を整える方法は、感情の種類や状況によって変わります。ここでは、子育て中に生じやすい感情にしぼってお伝えします。

怒り

子どもがきょうだいや物を叩いたとき、うそをついたときなど、かっとなって怒りが高まることがあります。怒りに任せると、行動が激しくなりかねないので、上手に扱えるようになりたい感情です。

怒りは、わいてから少しの時間でピークを迎えます。その最初の数秒をしのげれば、落ち着きを取り戻しやすくなります。怒りのコントロールには、アンガーマネジメントが役立ちます。

ゆう

カッとなったら、まず6秒。波が引くのを待ちましょう。

イライラ・ムカムカ

目の前で子どもがわがままを言い、「イライラ」「ムカムカ」が高まる場面は多いものです。抑えきれないほど強いときは、先ほどの怒りと同じくアンガーマネジメントが有効です。

その場では抑えられても、あとまで続くようなら、これまで説明した「感情に向き合う」方法で、書き出したり、誰かに話したりすると和らぎます。マインドフルネスやアロマなど、自分に合う方法を見つけるのもよいでしょう。

不安・寂しさ・孤独

不安や寂しさ、孤独は、目の前で急に高ぶるというより、一人で子育てをするプレッシャーや経済的な心配などから、慢性的に生じる感情です。放っておくと、心の不調につながることもあります。

お酒やSNS、ゲームなどに没頭すれば一時的に忘れられても、もとの問題が残れば感情は続きます。目を背ける手段として続けてしまうと、依存という別の問題を招くおそれもあります。

ですから、これらの感情には、その奥にある問題を一つずつ明らかにし、解いていくことが大切です。とはいえ、子育てや経済の問題は複雑に絡み合うことも多く、有効なのが「専門家に相談する」という方法です。

家庭のことを人に相談するのは「恥ずかしい」と感じる方も多いものです。今は対面だけでなく、メールや電話、オンラインでの相談も増えています。公的機関が無料で行う窓口もありますので、どうか活用してください。

まとめ

✅ この記事のポイント

  • イライラなどの感情は、子育て中に自然にわくもので、悪いものではない
  • 感情に蓋をすると、あとでうつや不安として出てくることがある
  • 「言葉を増やす→気づく→外に出す」ことで、感情に向き合いやすくなる
  • 怒りやイライラにはアンガーマネジメント、慢性的な不安には問題解決を
  • 一人で抱えきれないときは、専門家に相談するのも大切な選択肢

親が自分の感情を丁寧に扱えるようになると、子どももその姿を見て、感情との向き合い方を学んでいきます。焦らず、親子で少しずつ育っていけたら十分です。

イライラする自分を、責めなくて大丈夫です

感情の整理は、誰かと一緒のほうが進みやすいもの。あなたの気持ちを、まず話してみることから始めてみませんか。

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ゆう
この記事を書いた人:ゆう
公認心理師(国家資格)
元 少年鑑別所 心理技官(18年)
現職:子ども家庭支援センター
3,000人以上の親子の相談、500件以上の心理検査の経験から、発達障害・不登校・子どもの問題行動でお悩みの保護者へ、「親自身が自分を責めなくていい」視点で記事をお届けしています。

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