依存症の種類を心理士が分かりやすく解説|子どもも注意してほしい依存症

依存症の種類を解説

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身近に何らかの依存の問題を抱えている方がいませんか?

ゆう

私の勤める心理相談室では、子どもの問題行動の背景に、スマホ依存やゲーム依存が隠れていることが少なくありません。

また、その親にもアルコール依存やギャンブル依存といった様々な依存の問題がある場合もあります。

もしも身近に依存の問題を抱える人がいるのであれば、依存の種類や依存の問題を抱える人の心理について知っておくことがとても大切です。

そこで、この記事では、依存症の種類と依存のある人の心理について詳しく説明していきます。

こんな人におすすめ!
  • 依存症について詳しく知りたい!
  • 依存症の3つの種類って何?
  • 依存の問題を抱える人の心理を教えてほしい!

今回の記事では、特に家庭における依存の問題で、比較的起こりやすいものについて取り上げていきます。

ゆう

自分や家族を守るためにも依存症についてしっかりと学んでいきましょう!

目次

依存症とは

依存症」という言葉を聞いたときに、どのようなことを思い浮かべますか?

「アルコール依存症」、「ギャンブル依存症」など、テレビやネットなどで見聞きした言葉を思い浮かべる人がいるかもしれません。

あるいは、薬物依存で問題となっていた元プロ野球選手の清原和博氏や元タレントの田代まさし氏といった方々を思い浮かべた人もいるかもしれません。

最近では、スマホ依存やゲーム依存といった言葉もあるとおり、依存症は非常に身近なものとして実感している人もいるかもしれません。

ゆう

依存について詳しくない人のために、分かりやすく説明していきます。

依存症の定義

依存症の定義を確認しましょう

特定の何かに心を奪われ、「やめたくても、やめられない」状態になること。

引用:厚生労働省

非常に分かりやすい説明ですね。

やめたくても、やめられない」というのは、依存症特有の状態です。

「お酒をやめようと思ってもやめられない」、「パチンコをやめようと思ってもやめられない」、「ゲームをしないようにしてもやってしまう」といった感じです。

依存症の始まりは、生活の中で虚しさや気がかりを感じた人が、寂しさ」「孤独」「不安」といったネガティブな感情を紛らわそうとして行うことから始まると考えられています。

みなさんも、一人で寂しいときに、お酒を飲んで気分を紛らわすとか、嫌なことがあったときにゲームに没頭して忘れようとしたことはありませんか?

お酒とかゲームとかで一時的には気分が変わって、つらさを乗り越えられますが、根本にある「寂しさ」「孤独」「不安」といった感情は埋まりません。

だから、酔いがさめたり、ゲームをやめたりすると、再び虚しさに襲われます。

その結果、これまでよりもお酒の量を増やしたり、課金をしてゲームにのめり込んだりすることで気分を変えるといった行動の繰り返しが生じます。

次第に、お酒を飲むことやゲームをすること自体が目的となり、「もうやめた方がいい」「もうやめよう」と考えても、やめられなくなります。

このように、手っ取り早い方法で、楽に生きようとして始めた行為をコントロールできなくなって、繰り返し続けるようになることを依存症と言います。

ゆう

誰にでも依存の問題を抱える可能性はあります。

依存症の種類

依存症は、大きく3種類に分けられます。

「物質依存」「過程依存」「関係依存」です。

それぞれ、詳しく見ていきますが、共通するのは「やめたくても、やめられない」といった状態です。

物質依存

アルコール依存症の男性

物質というとなんだかわかりにくいですが、アルコールや薬物などを吸ったり飲んだり注射したりして体に取り込むものを指します。

例えば次のようなものです。

物質依存の種類

違法薬物
向精神薬や睡眠薬
アルコール
ニコチン(タバコ)
カフェイン

まず、違法薬物というと、覚醒剤、大麻、コカイン、MDMAなどがあります。

いずれも一度でも使用すると依存になる可能性が極めて高いですし、そもそも犯罪行為として警察に逮捕されることになります。

また、処方箋が必要な向精神薬や睡眠薬なども依存になることがあります。

だからこそ医師が慎重に処方をしているのですが、それでも様々な方法で入手して依存が進んでいくことがあります。

もっと身近な物質依存の対象としては、アルコールやニコチンがあげられます。

最近ではカフェインの依存についても指摘されるようになりました。

カフェインが含まれる物質として代表なのはコーヒーですが、カフェインが多量に含まれたエナジードリンクが流行していて、若者の間でカフェイン依存の問題が増えてきています。

このように様々な物質が依存の対象になりますが、その中でも、身近な人で問題を抱えやすく、一度依存になると家族内で問題が大きくなりやすいものとして「アルコール依存症」について詳しく見ていきます。

ゆう

相談室には、アルコール依存症の問題を抱えている方の相談も少なくありません。

アルコール依存症とは

みなさんもお酒が好きな人はいると思いますし、身近な人でもお酒を飲む人は多いのではないでしょうか。

アルコールは、当然ですが合法なので、コンビニやスーパー、自動販売機などでいつでも買うことができます。

だからこそ、寂しいときとか、孤独なときとかに、ふとコンビニなどに立ち寄って購入して、すぐに飲むことができてしまいます。

少し前には、若い人の間で「ストロング」と呼ばれる缶チューハイが流行り、精神科医などからは、アルコール依存症の広がりについての問題が指摘されたこともありました。

ゆう

アルコールは、日本では最も依存に結び付きやすい物質の一つです。

アルコールの作用

アルコールは、少量なら気持ちをリラックスさせたり会話を増やしたりする効果があります

お酒を飲むと気が大きくなるといった経験がある人も多いと思います。

少量のアルコールは循環器疾患の予防になったりHDLコレステロールを増加させたりします。

ゆう

アルコールが一概に悪いというわけではありません。

しかし、多量に飲んでしまうと麻酔薬のような効果をもたらして、運動機能を麻痺させたり意識障害になったりする原因になります。

アルコール依存症となり、アルコールの摂取量が増える中で飲みすぎて酩酊状態になって、まともに考えたり動いたりすることもできなくなることが問題です。

人によっては、酩酊下でちょっとしたことで怒りを爆発させて、暴言を吐いたり、暴力を振るったりすることもあり、場合によっては犯罪行為に結び付いてしまうおそれがあります。

アルコール依存症の理解

ここまで見てきたように、アルコール依存の問題を抱える人は、周囲に迷惑を掛けるような問題行動を起こすことがありますが、その内面には「寂しさ」「孤独」「不安」などの感情を抱えています。

家族関係や交友関係、職場の人間関係などで、自分の思うような生活を送ることができずに、一人で悩み続けてきている可能性が高い人であると考えられます

もちろん人によって悩みの内容は異なりますが、「依存症の問題を抱えている人は、何らかの悩みを抱えている」ということの理解を持って接してあげることが大切です。

アルコール依存症のある人への対応

アルコール依存症のある人への対応方法については、その人の依存症の程度によって対応は大きく異なります。

軽度の段階であれば、その人との会話を通じて、その人自身が何に悩んでいるのか、どうして悩むようになったのかといったことを話し合い、その人の抱える悩みを解消するように働き掛けることが望まれます。

すると、その人の問題行動が少しずつ減っていき、その結果みなさんの悩みも解決していくでしょう。

しかし、アルコール依存症の程度が深刻な場合は、専門家による治療が必要です。

ゆう

速やかに、アルコール依存症の治療を専門とする精神科病院に通院させることをお勧めします。

その人は病院に行くことを拒否するかもしれませんが、アルコールが抜けていわゆる「しらふ」の状態のときに、こちらがいかに心配しているかということを伝えて、その人の通院の動機を高めるように働き掛けましょう。

もちろん一人でやるのは難しいと思うので、例えば地域にある精神保健福祉センターなどの相談機関の協力を得ることもよいでしょう。

過程(プロセス)依存

過程依存(プロセス依存)と聞いてもピンとこない方が多いと思います。

過程依存の簡単な定義としては「高揚感を与えてくれる行動プロセスへののめり込み」と表現できます。

例えば,次のようなものが当てはまります。

過程依存の種類の例

スマホ
ゲーム
ギャンブル

ゆう

のぞき,痴漢,盗みといった犯罪行為や,買い物,仕事,運動といった日常のありとあらゆる行動が依存の対象となりえます。

つまり、物質依存」が何らかのものに対する依存だとすると、過程依存は何かの行動や行為そのものに対する依存です。

もちろん、スマホやギャンブルが好きだからといって誰もが依存症になるというわけではなく、その行動に「のめり込んでいる」、「やめようとしてもやめられない」という点がポイントになります。

過程依存は、自分ではどうすることもできないような状況の中で、自分が傷ついて自信がなくなって、無力感を抱くようなったときに、そうした状況下で何とか自分で自分をコントロールしようとするところから始まります。

例えば、親や夫に暴力を振るわれている子どもや妻とか、あるいは自然災害や犯罪被害などに遭った人の気持ちを想像してください。

そうした人たちの悩みの原因を解決することは非常に難しく、その悩みの原因そのものに直接向けることのできない願望や欲求や感情を、別の対象に「すり替え」をするようになります。

その「すり替え」により,自分が扱いやすい対象(スマホ,ゲーム,ギャンブルなど)を操作すると感じることで,達成感や高揚感を得ることができるようになります。

すると、「自分はきちんとできるんだ」、「自分はやればできる」といったように無力ではないという感覚を得ることができるようになります。

その行為にのめり込むことで、自分には対処できなかった原因から目を背けて、自分の自信を回復しようとする中で、過程依存が進んで行きます。

ここからは、過程依存の中でも家族や子どもに生じる可能性のある「スマホ依存」、「ゲーム依存」、「ギャンブル依存」の3つについて説明していきます。

スマホ依存

スマホ依存には、まだ明確な定義がありませんが、次の定義が参考になります。

スマートフォンの使用を続けることで昼夜逆転する、成績が著しく下がるなど様々な問題が起きているにも関わらず、使用がやめられず、スマートフォンが使用できない状況が続くと、イライラし落ち着かなくなるなど精神的に依存してしまう状態

東邦大学医療センター大森病院メンタルヘルスセンターによる

「もしかしたら子どもがスマホ依存かもしれない」として悩んでいる方もいるかもしれません。

若い子たちの間でスマホ依存の問題が広がっているイメージですが、決して若い人たちだけではなく、どの年代であってもスマホ依存の悩みを抱えている人はいます。

スマホ依存の始まりは、自分の思うようにいかない学校生活や社会生活の中で自信を失って無力感を抱き、スマホを操作することで一時的な楽しさを得ることにのめり込み、次第にスマホなしにはいられなくなるような状態になることです。

なぜ、スマホが依存になりやすいのかというと、スマホが簡単に持ち運べてどこでも操作でき、その場でSNSやゲームといったことができるなど、非常に多機能であり、手軽に楽しさを得られるといったことが上げられます。

また、スマホ依存の症状としては、目や肩のコリ、自律神経失調症、不眠などが表れます。

特に不眠によって不規則な生活習慣が続くようになると、社会生活に適応できなくなり、ひどくなると自宅に引きこもるようになってしまいます。

ゆう

相談室には、息子のスマホ依存に悩む母親からの相談が本当に多いです。

こうした人からスマホを取り上げてしまえば、もちろんスマホの操作をやめさせることはできますが、根本にある原因(例えば、学校でのいじめ、受験への不安、両親の不和、経済的不安など)を解消できなければ、その人の不安やいらいらは続いてしまいます。

基本的な対処方法としては、まずはスマホの使用を制限して、規則正しい生活習慣を取り戻すことです。

また、専門機関に相談することにより、根本にある原因から生じる悩みを解消したり、スマホ依存に至るメカニズムを学んだりすることで、少しずつ元の生活を取り戻すこともできます。

スマホ依存について、詳しい記事がありますので併せてご覧ください。

ゲーム依存

ゲーム依存は、精神医学の分野では、「ゲーム障害」とも言われます。

世界保健機構(WHO)が2018年に国際疾病分類第11版(ICD-11)に追加し、2019年に正式に承認し、2022年から発効される疾病です。

ICD-11では、ゲーム障害の特徴を次のように表しています。

・ゲームのコントロールができない(開始、頻度、強度、時間、終了、前後関係)

・他の生活上の関心や日常の活動よりゲームを優先する

・問題が起きているにもかかわらずゲームを続けてしまう、またはエスカレートする

・ゲーム行動により、個人や家庭、社会、学業、仕事など生活に重大な支障をもたらすほどの重症度

MIRA-iホームページによる

みなさんの周りにも、程度の違いこそあれ、似たような特徴のある人がいるかもしれません。

単純に長い時間ゲームをするのではなくて、ゲームをやる時間を自分でコントロールできなくなり、学業や仕事など他にやらなければならないことをやれなくなるようになると、ゲーム障害と診断される可能性があります

ゲームと一言で言っても、スマートフォン、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機、パソコンなど様々なツールがありますが、やはりいつでもどこでもやることができるスマホによるゲーム依存が問題視されています。

また、オンラインゲームでは、「課金」の問題も大きいです。

課金をすることで、ゲームを有利に進めることができたり、欲しいアイテムやキャラクターを購入できたりするため、欲しい気持ちを抑えきれずに課金を続けてしまうのです。

ゆう

ゲーム内で課金をしていると周囲から称賛されることもあって、気分が高揚して、ますますゲームにのめり込んでいくことになります。

ゲーム依存では、次のような影響が生じるといわれています。

学業・
金銭面
遅刻,欠席,留年,退学,転校、成績低下、浪費(課金等)
精神面いらいら、うつ、不安、ひきこもり、昼夜逆転、過眠
身体面やせ、肥満、少食、過食、運動不足、運動機能低下、骨密度低下、栄養障害
人間関係親や兄弟や親戚との不和、友人の減少、孤立、家族のうつ、家族のストレス、家族の不眠
その他家出、暴言、暴力
ゲーム依存による影響

ゲーム依存が疑われるような人に対しては、ゲームを取り上げればすべて解決するというわけではなく、スマホ依存と同様に、その人が目をそらしている問題を見つけて、それを解決していくことが望まれます

その人の依存の程度が進んでいなければ、身近な人が声を掛けて会話を重ねることによって、一緒に悩みを解決するようにしていくと良いでしょう。

しかし、ゲーム依存が進んでいる場合には、専門機関に相談する必要性が高いです。

各都道府県に設置されている精神保健福祉センターやゲーム依存を専門とするクリニックなどあります。

久里浜医療センターでは、インターネット依存やゲーム依存の治療の中心的な役割を担っていて、様々な専門機関を紹介しています。

ゆう

ゲームを長時間行うことによって脳が変化するという研究もあります。早い介入が早い治療につながります。

関係依存

関係依存とは、「ある特定の人間との関係」への依存を意味します。

もう少し詳しく説明すると、他の人との関係から承認や愛情などを得ようとして、その関係を維持することにのめり込むことです。

関係依存には、ある人が特定の人に依存するのと同時に依存されている人も依存する人に対して依存するという「共依存」と呼ばれる関係があります。

共依存とは

共依存とは,次のように定義されています。

依存症者に必要とされることに存在価値を見いだし、ともに依存を維持している周囲の人間の在り様。

引用:eヘルスネット‐厚生労働省による

もともと共依存は、アルコール依存症患者の治療の中で見いだされたものです。

1960年代、アメリカにおいてアルコール依存症の男性患者に対する家族療法が始められ、その中で、その妻たちの生き方が、非常に似通っていることが注目されました。

その妻たちは、過去にもアルコール依存症の男性と交際していたことが多く、その妻たちは夫のアルコールの問題にしか関心がないように見られました。

その後、アルコール依存症だけでなく、ギャンブル依存症などの「過程依存」の問題を抱えた男性の妻たちの生き方にも同様の傾向がみられました。

つまり、「妻が夫に依存しつつ、夫を妻に依存させる」といった特徴です。

妻は、夫がお酒やギャンブルで生活費を使い果たし、酔いつぶれ、暴言を吐き、暴力を振るっても、夫から離れることができず、金を請求されると「これが最後よ」と言ってお金を渡してしまいます。

するとどうなるかというと、夫は再びお酒やギャンブルに浪費し、同じことが繰り返されます。

ゆう

妻の気持ちをよく考えると、簡単に別れない理由が見えてきます。

なぜ別れられないのかというと、こうした関係の妻は夫から金をせびられたり、夫が何度も同じ失敗を繰り返したりすると、「この人にはやっぱり私が必要なのね。」と考えてしまうからです

こうした妻の中には、自分に自信を持つことができずに育ってきた人が多いようです。

妻は、だらしのない夫を世話して、その人の支えとなることで、その夫に「自分なしではやっていけない」と感じさせているのです。

自分が夫に頼りにされているという実感を抱くことにより、「承認欲求」を満たすことができ、自分の自信を取り戻そうとしているのです。

これが、妻が夫に依存して、夫を妻に依存させている状態、すなわち「共依存」と呼ばれる状態です。

共依存とDV

アルコールやギャンブル依存の夫と妻だけでなく、DVの夫と妻の間にも、共依存の特徴が見られることがあります。

DV加害者に共通する特徴として、自己評価が低く、男性優位であることを信じていて、自分の行動を他人のせいにしやすく、嫉妬深く,自分の暴力が悪い結果を生むとは考えていないことなどがあります

また、その人自身が小さい頃に父親から虐待を受け、自分が無価値であって、他者の評価に対して非常に敏感になりやすいといった考えを持つ人も少なくないようです。

また、母親との関係が不安定で、母親に対する依存欲求が満たされなかったことへの怒りや失望を、他の女性に向けやすい傾向もあるようです。

そうした夫は、自分のすべての願望に完璧に応えてくれる女性を理想像として抱くようになり、現実の女性に少しでも落ち度があると怒りと失望を募らせて、その女性に対して攻撃的な行動に及んでしまうのです

また、自分の妻を自分の支配下に置き、コントロールすることによって、「自分はすごい男なんだ」、「この女は俺の言うことなら何でも聞く」と考えることによって、自分の価値を高めようとします。

一方、DV被害者である妻は、夫から暴力を受けることで,「やはり自分はダメな人間だ」、「自分に落ち度があったのだから仕方ない」などと思い込み、夫から承認されようとして努力します

DV加害者である夫は、「あたかも自分が被害者であるかのような意識」を持ち、DV被害者である妻は,「あたかも自分が加害者であるかのような意識」を抱くという、逆転の認識を持つようです。

夫は被虐待の体験があってトラウマを抱えていて、妻を支配した感覚を得ることでようやく自己評価を保つことができます。

また、一見弱者の立場に置かれたDV被害者の妻は、夫から支配され、傷付きながらも、「相手から必要とされたい」という自分の願望を満たそうします。

ゆう

こうした関係の中に「共依存」の特徴が見られます。

DVに関しては次の記事も参考にしてください。

共依存と支援者・相談者

共依存は、夫婦間だけではなくて、「相談を受ける側(支援者)」と「相談する側(相談者)」といった関係でも生じます

もしも、この記事をお読みの方が、相談を受ける立場にいる人であれば、是非気を付けてほしい点です。

支援者は、人の悩みの相談を受け、アドバイスをして、相談者の悩みを解消するために面接を行います。

基本的には、面接というのは一対一で、1時間程度話すことになりますし、回数を重ねれば重ねるほど関係は深まります。

支援者として、相談者の悩みに対応するためには、信頼関係を築くことが非常に重要ですが、あまりにも親密な関係になってしまうと問題が生じます

特に、支援者が過去に受けた傷によりトラウマを抱えていたり、自分自身の家族関係で問題が生じていたりすると、相談者に対して自分の抱えている感情や願望などを向けてしまうことがあります。

これを心理相談の用語では「逆転移」と言います。

支援者にとって、相談者が様々な悩みを話してくれて、自分のアドバイスに感謝をしてくれていると感じると、「やっぱりこの人には私が必要だ」、「頼りにされている」などと考えてしまうことがあり、すると自分の価値を見いだすことができます。

相談者も親身に相談に乗ってくれる支援者に対して依存するようになります。

ゆう

そうなると、相談の期間は長期化してしまいます。

もちろん、心理相談の専門家であれば、こうした関係性に陥らないためのトレーニングを受けていますが、トレーニングを受けていない人は気を付けなければなりません。

共依存は人間関係のシステムの問題

共依存という考え方は、依存症を単なる個人の問題としてではなくて、家族や人間関係のシステムの問題として考えるために役に立ちます。

一般的に被害者のように見える立場の人が、実際に、(意識しているかどうかは別として)加害者をコントロールしたり、利用したりすることで相手を支配している面があると考えることができます。

ゆう

もちろん、すべてのDVの関係や支援者・相談者の関係性を共依存として考えようとすることは危険です。

人間関係の在り方をよく知り、よく考えることで、そこに共依存が生じているのかどうかを見極めた上で、適切な解決方法を見つけることが大切です。

おすすめのオンラインカウンセリング

自分のことや家族のことでお悩みの方は、一度オンラインカウンセリングを検討してみてはいかがでしょうか?

他人に相談することに多くの人は抵抗がありますが、私のブログをお読みになっていただいている方は、悩みを解決するために一歩進むことのできる方です。

実際のカウンセリングルームや精神科病院などにいくのは勇気がいりますし、家族の理解も得にくいと思いますので、そうした方には「オンラインカウンセリング」をおすすめしています。

ネットで検索すると様々なオンラインカウンセリングが出てきますが、うららか相談室は、私と同じ公認心理師や臨床心理士といった信頼性の高い心理の資格をお持ちの方が相談に乗ってくれます。

多種多様な相談内容にも対応しているので、一度試してみてはいかがでしょうか。

【URARAKA(ウララカ)】

まとめ

この記事では、人を理解するために必要な知識として「依存症」について説明しました。

依存の種類として、「物質依存」「過程依存」「関係依存」の3つがあり、それぞれの心理や対応方法についても説明してきました。

家族や子どもに依存の問題が生じたときには、今回学んだ知識があれば、適切な対応をとることができるようになります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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