オンラインカウンセリングでは、こころの専門家であるカウンセラーが、あなたに寄り添って話を聞いてくれて、悩みの解消に向けたアドバイスをしてくれます。
基本的にどのような悩みにでも対応してくれますが、相談内容によってはオンラインカウンセリングが適当なものとそうでないものがあります。
そこで、本記事では、オンラインカウンセリングで相談できることと対応してくれないことについて詳しく説明していきます。
オンラインカウンセリングを上手に使って、幸せな人生を送ってほしいです!
オンラインカウンセリングで相談できること
オンラインカウンセリングでは、こころの専門家があなたのいろいろな悩みの相談に乗ってくれます。
大きく分けると、次の3つの悩みに分けられます。
- 自分自身に対する悩み
- 人間関係に関する悩み
- 子育てに関する悩み
自分自身に対する悩み
1つ目は、自分自身に対する悩みです。
自分を変えたい、ストレスで心も身体もつらい、感情をコントロールできるようになりたい、不安を解消したい、コミュニケーション力をつけたいといった、自分自身に関する悩み全般です。
中には、うつ病や適応障害、発達障害といった精神障害の悩みも含まれます。
カウンセラーは「傾聴」というスキルを身につけています。
カウンセリングでは、あなたのつらい気持ちを解消しながら、あなたの考え方や価値観を少しずつ変えていってくれます。
また、物事の捉え方を修正したり、ストレスに向き合える気持ちを強めてくれたり、生きづらさを解消してくれたりもします。
それにより、あなたは悩みが少なくなっていき、自分に自信を持てるようになり、自分自身を好きになって、今よりも人生を楽しく過ごすことができるようになります。
人間関係に関する悩み
2つ目は、人間関係に関する悩みです。
人の悩みの大部分は人間関係の悩み、コミュニケーションの悩みと言われています。
家庭内の夫婦や子供との関係、職場の上司や同僚との接し方、子どもの幼稚園や学校のパパ友やママ友との付き合いなど、人間関係の悩みはどこにでもあります。
子育てに関する悩み
3つ目は、子育てに関する悩みです。
子育ての悩みは、子どもが何歳になっても尽きません。
子どもの発育の遅さ、子どもの学校トラブル、子どもの発達障害、子どもの友人関係、その友達の親との付き合い、子どもの学校成績、習い事などさまざまです。
最近では、子どものゲームやスマホの依存、いじめや不登校、暴力や万引きといった問題行動などの相談も増えてきています。
オンラインカウンセリングで相談できる具体的内容
次は、オンラインカウンセリングの相談内容について、具体的に紹介していきます。
あなたがオンラインカウンセリングに相談するべきか、どうしようか悩んでいるときの参考にしてください。
- 自分を変えたい
- メンタルヘルス
- 怒りのコントロール
- 漠然とした不安・抑うつ
- 身体や健康
- 将来や仕事のキャリア
- 子育て(妊娠・出産・子育てストレス)
- 子どもの発達障害
- 対人関係(家族や親族、友人、恋愛)
私が実際にカウンセリングで対応した内容も盛り込んでいます。
自分を変えたい
「今のままの自分じゃダメだ」
「自分のことが嫌い」
「もっと前向きになりたい」
今の自分を受け入れられず、性格や能力を変えたいと考えている方は少なくありません。
周りの人と自分のことを比べやすくなるため、他人のことを気にしすぎてしまいがちです。
カウンセリングでは、なぜ自分のことを嫌いになったのか、どの部分が受けれられないのかということを過去にさかのぼって明らかにしていきます。
同時に、今の自分の良いところに目を向けさせたり、前向きな考え方に変化させたりすることで、自分を素直に受け入れられるようにしていきます。
自分の考え方を変える方法として、認知行動療法を取り入れたカウンセリングがあります。
メンタルヘルス
「ストレスが溜まっている」
「心が病んでいる」
「学校や仕事に行きたくない」
メンタルヘルスは、こころの健康状態を指す言葉です。
こころが疲れてしまっていると、身体も疲れてしまい、身動きが取れなくなります。
メンタルヘルスが不調になると、うつ病などのこころの病気になってしまうかもしれません。
そうなる前にメンタルヘルスケアをすることが大切です。
怒りのコントロール
「イライラして家族に当たってしまう」
「怒りが爆発すると止まらない」
「ケンカして後悔することが多い」
怒りのコントロールのことを「アンガーマネジメント」と言います。
アンガーマネジメントとは、怒りなどの感情を上手にコントロールしたり、適切な方法で表現できたりするようになるためのスキルです。
ちょっとしたことでカッとなったり、イライラしたりすると、家族や友達との関係がうまくいかなくなりがちです。
カウンセリングでアンガーマネジメントスキルを学ぶことで、自分の感情に流されずに穏やかに生活できるようになります。
漠然とした不安・抑うつ
「ちょっとしたことで落ち込みやすい」
「不安を感じることが多い」
「なんだか体が重たく感じる」
誰にでも不安は生じるものですが、以前に比べて気分の落ち込みが強くなったり、不安を感じることが多くなったら、もしかするとうつ病などの一歩手前の状態かもしれません。
放っておくと、心療内科や精神科に行くレベルになってしまうかもしれません。
そうなる前に、オンラインカウンセリングでカウンセラーの対話により不安や抑うつの気持ちを和らげることができます。
もしもあなたの状態があまり良くないとカウンセラーが判断したら、精神科医の治療を受けることを的確に指摘してくれるでしょう。
身体や健康
「身体がしんどい」
「病気やケガのせいで気持ちも落ち込む」
「この先、健康でいられるか心配だ」
身体とこころは密接に関連しています。
病気やケガで身体に痛みが生じたり思うように動かなくなったりすると、それだけで気分は落ち込んでしまいます。
身体が調子が良ければ、こころの状態も良くなりますが、身体の調子が悪くなると、こころの状態も悪くなります。
オンラインカウンセリングで病気やケガを治すことはできませんが、あなたの身体のつらさを理解してもらえる人がいるだけで、気持ちが楽になります。
また、カウンセラーによっては、医師や看護師、社会福祉士といった資格を持っている方もいます。
身体の病気やケガとの向き合い方や、医療や福祉の専門分野を背景としたアドバイスをしてもらえます。
将来や仕事のキャリア
「将来の生活が不安だ」
「今の仕事を続けていいのかわからない」
「仕事のキャリアの積み方で悩んでいる」
仕事をしている人の中には、今の仕事があっていないと感じていて、転職した方がいいか続けた方がいいか悩んでいる方がもいらっしゃるでしょう。
今の仕事を長く続けるか、別の仕事についてキャリアを積んでいくか、答えの出しにくい悩みが続きます。
カウンセラーには、「産業カウンセラー」や「キャリアコンサルタント」と呼ばれる仕事や職場での悩みの専門家がいます。
あなたの将来のことも含めて、的確なアドバイスを受けることができます。
子育て(妊娠・出産・子育てストレス)
「妊娠や出産の相談を誰にすれば良いかわからない」
「子育てでストレスが溜まっている」
「夫が子育てに協力してくれない」
子育てや妊娠・出産の悩みの多くは女性が抱えています。
本来なら、父親と母親が協力して子育てをするものですが、日本ではまだまだ父親の協力が不十分な家庭が少なくありません。
子育ての悩みはオンラインカウンセリングで子育てのプロに相談することができます。
子どもの発達障害
「子どもが落ち着きがなくて困っている」
「もしかしたらADHDなのかもしれない」
「学校の先生に発達障害を心配されている」
子どもの発達障害に関する悩みは、オンラインカウンセリングでも増加傾向にあります。
子どもが学校などで周りの子どもに迷惑をかけたり、周りに合わせて行動できなかったりするため、親としては心配が絶えません。
発達障害のあるお子さんは、一人一人得意なことや苦手なことが大きく異なるため、その子に合った接し方や教育方法などを見つけてあげることが何よりも大切です。
本当に困っているのは親や学校の先生ではなくて、その子自身です。
臨床心理士や公認心理師資格のあるカウンセラーは、こうした発達障害に関する知識を有している方が多いです。
また、精神保健福祉士や社会福祉士なども福祉の視点でのアドバイスをくれるでしょう。
対人関係(家族や親族、友人、恋愛)
「人間関係で悩んでいる」
「コミュニケーションが下手で困っている」
「孤独だ」
人とうまく話せない方、家族や親戚とうまくいかない方、友人や恋人がいなくて孤独な方など、対人関係やコミュニケーションの悩みを抱えている方は少なくありません。
人との安定したつながりや、信頼に基づいた関係を求めていても、思うようにいかなくて、もはや一人でいる方が楽だと考えている方もいらっしゃいます。
そんな人でも、心のどこかで他者とつながりたい、誰かと一緒に過ごしたいという気持ちも持っています。
あなた自身が人を信頼することに抵抗があるのか、コミュニケーションスキルが乏しいのか、それとも別の問題があるのかで、カウンセリングの方向は変わっていきます。
オンラインカウンセリングで対応してくれないこと
オンラインカウンセリングは、こころの悩みについて幅広く対応してくれますが、中には対応してくれない、対応できない相談もあります。
ここではオンラインカウンセリングでは対応してくれない5つのことについて紹介します。
- 主治医の許可がない方
- 医療的な診断や処方
- 自傷他害などの緊急場面
- DVや虐待の保護
- 借金
主治医の許可がない方
相談者に精神科医の主治医がいて、その治療を受けている場合、主治医の許可がなければ、オンラインカウンセリングを受けることはできません。
本来、主治医が中心となって、治療方針を立てて、その治療方針に向けて専門家が連携して治療を進めていくものです。
主治医とカウンセラーが連携を取れていない場合は、カウンセラーは心理的な支援を行えないことになっています。
参考として公認心理師法を紹介します。
第42条第2項公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。
公認心理師法
オンラインカウンセリングサービスのプライバシーポリシーにも記載があるはずなので、すでに精神科や心療内科で治療中の方はまずは主治医に相談してください。
医療的な診断や処方
オンラインカウンセリングの臨床心理士や公認心理師などのカウンセラーは、あくまでも心理的な支援をする専門家です。
「発達障害」や「うつ病」といった精神障害や精神症状についての相談に乗ることはできますが、診断や薬の処方はできません。
最近では、精神科医がカウンセラーとなってオンライン診断を行ってくれるところも出てきました。
精神科医によるオンライン診断を希望する方は、次の記事を参考にしてください。
自傷他害などの緊急場面
オンラインカウンセリングでは、今まさに起きている「自傷」、「自殺」、「他人に対する暴力」といった緊急場面の対応はできません。
あなた自身の行動でも、あなたの身近な人の行動でもどちらであっても対応不可です。
一刻も争うような場合には、ちゅうちょなく警察(110)に通報しましょう。
DVや虐待の保護
DVや虐待から保護してほしいといった相談には応じてくれません。
DVであれば警察や婦人相談センター、児童虐待であれば警察や児童相談所、その他虐待であれば警察に通報してください。
借金
当然ですが、オンラインカウンセリングでは、借金そのものについての相談には応じてくれません。
一方で、自分や家族のお金の使い方に困っているといった悩みや、買い物依存やゲーム依存による課金の悩みなどの相談には乗ってくれます。
お金がなくて生活に困っている場合は、心理的な支援も大切ですが、まずは市役所などに出向いて公的な支援を受けることをお勧めします。
その第一歩が踏み出せない方ように、無料のオンラインカウンセリングで、社会福祉士などのカウンセラーから手続きなどを教えてもらうことは良いかもしれません。
まとめ
今回は、オンラインカウンセリングで相談できることと対応してくれないことについて詳しく説明しました。
オンラインカウンセリングで相談できる内容は、主に次の3種類です。
- 自分自身に対する悩み
- 人間関係に関する悩み
- 子育てに関する悩み
一方で、オンラインカウンセリングで対応してくれない、対応出来ない相談は次の5種類です。
- 主治医の許可がない方
- 医療的な診断や処方
- 自傷他害などの緊急場面
- DVや虐待の保護
- 借金
オンラインカウンセリングを賢く活用して、あなたの抱えている悩みを上手に解消していってください。
ご相談や質問がある場合には、こちらまでどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (3件)
[…] オンラインカウンセリングで相談できること|心理士が分かりやすく… […]
[…] オンラインカウンセリングで相談できること|心理士が分かりやすく… […]
[…] オンラインカウンセリングで相談できること|心理士が分かりやすく… […]