EAPとは?メンタルヘルス不調の従業員を支援する具体的な方法を解説!

EAPで従業員のメンタルヘルスケア

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EAPについてご存知でしょうか?

従業員のメンタルヘルスを改善するためのプログラムということは聞いたことがあっても、具体的にどのようなプログラムなのかまで知っている方は多くはないでしょう。

そこで、今回は、

  • EAPがどのようなプログラムか知りたい!
  • EAPの具体的な支援方法を教えて!
  • カウンセリングとどこが違うの?

といった疑問や悩みに答えていきます。

ゆう

メンタルヘルス不調の従業員を気にかける立場の方やご家族にとって参考になりますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事は、「こころの科学No.233」という心理の専門雑誌を参考にしています。

目次

EAPとは

カウンセラー

EAPとは、メンタルヘルスが不調である従業員を支援するプログラムのことです。

ゆう

EAPは「Employee Assistance Program」の略で、日本語に訳す「従業員支援プログラム」です。

具体的には、専門資格や知識を持った機関・サービスが、企業の従業員の悩みを相談する窓口となって、メンタルヘルスの問題に対応するプログラムです。

国際EAP協会において、EAPは次のように定義されています。

  • 職場組織が生産性に関連する問題を定義する。
  • 社員であるクライアントが健康、結婚、家族、家計、アルコール、ドラック、法律、情緒、ストレス等の仕事上のパフォーマンスに影響を与えうる個人的問題を見つけ、解決する。
国際EAP協会(EAPA)

EAPの特徴

EAPの特徴として、よく誤解を受けやすいのですが、EAP機関はメンタルヘルスに特化した相談機関ではありません

EAPは企業組織との契約のもと、職場の人間関係の問題、従業員の精神疾患の罹患、家庭の夫婦関係の悩みなどによる業務のパフォーマンスの低下といった問題を早い段階で専門相談につなげて、従業員や家族の問題解決の手助けを行います。

それにより、結果として従業員のパフォーマンスを高めて、企業組織にも貢献しようとする点が目的となります。

従業員個人へのサポートと同時に、組織全体のパフォーマンス向上を目指すところが、従来のカウンセリングサービスとは異なった特徴といえます。

EAPのメインサービスは、相談サービスで、契約企業の従業員やその家族は一定回数が無料です。

当然、プライバシーにも十分に配慮された形で提供されます。

通常、複数の相談方法(メール、電話、対面、オンライン)を使って、心理職などの専門スタップに相談できるようになっています。

EAPの特徴をまとめると次のとおりです。

  • 目的が職務生産性の低下防止・維持向上にあること
  • 管理監督者や人事労務管理スタッフ、家族からの相談にも応じること
  • 一定回数、無料で相談できること
  • 複数の相談方法に対応していること

EAPの歴史

カウンセラーと相談者

EAPの歴史を確認することで、今後の労働者に対する心理支援サービスの将来像を見通すことができます。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、EAPの発祥地はアメリカですので、アメリカのEAPを振り返ります。

アメリカでEAPが誕生したきっかけは、飲酒による問題への対策だったと言われています。

19世紀のアメリカでは、飲酒しながら仕事をするのが日常的であり、これが労働生産性を阻害していました。

産業革命後、農場経営者や雇用主によって、職場からアルコールを排除する動きがありましたが、なかなかうまくいかなかったようです。

アルコール依存症の問題も広まる中、自助グループAAが誕生しました。

AAによるアルコール依存の回復者たちが、自分の体験を活かして企業内外のアルコール依存症者を早期にAAにつなげる試みが広がっていきました。

そうした中、米国デュポン社が、アルコール問題のある社員をAAにリファーして回復を促すプログラムを開始したのが、企業初のEAPと捉えられています。

ゆう

その後、アルコール問題に限らず、業務パフォーマンスに影響を与える幅広い問題を扱うEAPが誕生しました

EAPで行う従業員の支援の具体的な方法

ここまでEAPの特徴や歴史を確認してきましたが、ここからは日本で行われているEAPの具体的な方法について解説します。

実際にはEAPの方法は多岐に渡りますが、ここでは次の3点に絞って紹介します。

  • 社内外相談窓口
  • ストレスチェック
  • メンタルヘルス研修

社内外相談窓口

1つ目は、社内外相談窓口の対応です。

EAPの担当者が、問題を抱えている従業員の悩みに応じて対応します。

直接会って話をする面談、電話やメール、最近ではオンライン通話による方法を取り入れるところも増えてきています。

相談内容は多岐に渡り、従業員のメンタルヘルスだけでなく、パワハラやセクハラ、病気や家庭の問題などに対応します。

担当者としては、弁護士や医師、社会福祉士や公認心理師などの専門職が対応にあたります。

ストレスチェック

2つ目は、ストレスチェックの実施です。

ストレスチェックは、定期的に従業員のストレスについて検査を行い、本人にその結果を通知して、自分のストレスの状況について気づきを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させたり、職場環境の改善につなげたりすることを目的としています。

EAPの担当者は、従業員が回答したストレスチェックの結果を確認するとともに、その中で高得点の者に対して支援を行います

高ストレス下にある従業員を早期発見し、早めにフォローすることにより、休職などに入らないように支援します。

メンタルヘルス研修

3つ目は、メンタルヘルス研修の実施です。

メンタルヘルス研修では、従業員にメンタルヘルスについての知識を学ばせ、正しいストレス対策やセルフケアを身に付けさせることを目的とします

実際の研修では、コミュニケーションスキルを身につけさせるための「アサーション」、ストレスを軽減させるための「マインドフルネス」、怒りのコントロールをするための「アンガーマネジメント」などを扱います。

ゆう

これらの心理技法については、次の記事で詳しく説明しています。

EAPに従事する専門家

EAPには、さまざまな専門家が所属しています。

具体的には次のような専門家が担当します。

  • 弁護士
  • 産業医
  • 社会福祉士
  • 心理士

弁護士

弁護士は、従業員の労働に関する権利についての相談を担当します。

法律の専門家である弁護士の視点で、従業員の抱える問題を分析し、改善・解決を目指します。

産業医

産業医は、従業員の心や身体のケアの相談を担当します。

産業医には内科医や精神科医が担っていて、日々の診察や先ほど紹介したストレスチェックなどを実施します。

社会福祉士

社会福祉士は、従業員の福祉サービスの利用方法などについて担当します。

福祉領域の専門家として、従業員が自身の身体的・精神的な問題や、従業員の家族が同様の問題を抱えている場合、会社の福祉制度や居住地の福祉サービスの利用方法を具体的に助言してくれます。

心理士

公認心理師や臨床心理士は、従業員の心理面のケアを担当します。

心理領域の専門家として、従業員のストレスや心の悩みなどについてカウンセリングや心理療法を用いて支援します。

EAPが強みのオンラインカウンセリング

オンラインカウンセリングの中には、EAPに特化しているサービスがあります。

特におすすめなのが「メザニン(mezzanine)」です。

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メザニントップページ

メザニンは、社会人教育の株式会社リカレントが設置し、EAP分野では日本最大級のNPO法人が運営するメンタルヘルス分野に特化したオンラインカウンセリングサービスです。

メザニンとは、「中間」という意味であり、こころの健康な人とこころの病気のある人の間にも、たくさんのこころの悩みを抱えている人がいて、そうした人たちを対象に安全で安心できる「こころの健康セーフネット」の提供を目指しています。

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まとめ

今回の記事では、EAPの特徴や具体的な支援方法について説明しました。

企業で働く従業員のメンタルヘルスケアの必要性は年々高まっています。

企業はEAPを活用して、従業員がパフォーマンスを発揮して仕事に就けるように支援することが求められています。

ご相談や質問がある場合には、こちらまでどうぞ!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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