子育てや家族の相談をしようとして、オンラインカウンセリングサービスを見たときに、多くの人はどのカウンセラーを選んで良いのか悩むことが多いです。
カウンセラーのプロフィール欄を見ると、どのカウンセラーも立派な資格を持っていて、どんな悩みにも応じてくれそうに見えます。
しかし、心理の分野で働く人の資格や経歴を見ても、何が良くて何が悪いのか分かりにくいですよね。
すると、どのカウンセラーを選べばいいのか悩んでしまい、相談の第一歩を踏み出せなくなってしまいます。
オンラインカウンセリングサービスのカウンセラーのプロフィール欄には、いろいろな情報が書かれていますが、その中にはカウンセラーを見極めるための重要なポイントがいくつもあります。
そこで、本記事では、オンラインカウンセリングサービスのプロフィールからカウンセラーを見極めるためのポイントについて詳しく説明します。
カウンセラーの資格や経歴の見方をお伝えします!
- カウンセラーのプロフィールの見方
- 経験豊富で力のあるカウンセラーを見極める方法
- カウンセラーとのマッチングシステム
オンラインカウンセリングに登録しているカウンセラーとは
オンラインカウンセリングサービスでカウンセラーとして働いている人はどんな人たちなのかご存知ですか?
こころの専門家?子育てのプロ?話を聴くのが上手な人?
なんとなく想像はできるかもしれませんが、詳しくは知らないと思います。
あなたが悩みを相談する相手のことをよく知っておくと安心できます。
オンラインカウンセリングサービスでのカウンセラーの採用条件を見ると、次の3点が共通点として挙げられます。
- 心理に関する特定の有資格者
- 一定の実務経験のある人
- 好きな時間に働きたい人
心理に関する特定の有資格者
大手のオンラインカウンセリングサービスでは、カウンセラーの応募条件の一つに、心理に関する特定の資格を持っていることを挙げています。
応募条件として共通する資格は、次の3つです。
- 臨床心理士
- 公認心理師(国家資格)
- 精神保健福祉士(国家資格)
これらの他に、「社会福祉士」「キャリアコンサルタント」「医師」「看護師」「産業カウンセラー」などが応募条件になっているところがあります。
この中で、こころの専門家として信頼のある資格は「臨床心理士」と「公認心理師」です。
臨床心理士も公認心理師も、どちらの資格も取得するためには、大学や大学院で心理学に関する講義を受け、長期間の実務研修や実務経験を積み、更に難しい試験に合格しなければなりません。
一定の実務経験のある人
多くのサイトで、「一定の実務経験」を応募要件にしています。
例えば、「cotree」では、応募必須条件として「100件以上の経験を有している方」、応募推奨条件として「3年以上の実務経験を有している方」とあります。
つまり、大学や大学院を出たばかりで経験が足りない方や、きちんとした心理トレーニングや経験を積んでおらず、「自称」カウンセラーと名乗っているような人は、採用の段階で落とされています。
好きな時間に働きたい人
これは条件というよりは、オンラインならではの「働きやすさ」がポイントとなっています。
オンラインカウンセリングでは、悩みを抱えている人が、好きな時間を選んで相談できるというメリットがあります。
カウンセラー側も、ライフスタイルに合わせて、自分の好きな時間にカウンセリングができるようにしているところが多いです。
そのため、カウンセラーの中には、子育てのためにフルタイムで仕事ができない方がいます。
あなたが子育ての悩みを相談したいのであれば、今まさに子育てをしているカウンセラーに出会うこともできるということです。
子育て中のカウンセラーなら、より親身になって相談に乗ってくれて、的確なアドバイスをもらえるでしょう!
カウンセラーのプロフィールの見方
オンラインカウンセリングサービスのカウンセラーのプロフィールには、カウンセラーを選ぶポイントとなる情報がたくさん書かれています。
以下のポイントは、必ず確認するようにしましょう。
- 性別
- 資格
- 専門分野
- 経歴
- 相談の方法・時間帯・料金
性別
あなたとカウンセラーの性別の組み合わせが、カウンセリングの効果に与えることはありません。
カウンセラーが男性でも女性でも、あまり気にする必要はありません。
しかし、あなたが自分の悩みを異性に話しにくいと感じるような場合、カウンセラーの性別は気になるでしょう。
例えば、女の子の性の悩みであれば、女性のカウンセラーに相談したいかもしれません。
また、LGBTに関する悩みなどは、そのことを表明しているカウンセラーに相談することもできます。
資格
先ほども説明しましたが、臨床心理士、公認心理師、精神保健福祉士などの資格を持っているか確かめてみましょう。
これらの資格のあるカウンセラーであれば、安心して相談することができます。
一方で、「認定メンタル心理カウンセラー」とか、「メンタルケアカウンセラー」といった資格のカウンセラーもいます。
臨床心理士や公認心理師以外の心理系の資格の多くは、資格取得にさほど勉強時間を要しませんし、心理に関する職場での実習を必要としません。
そのため、心理学の知識やスキルを身に付けているということを証明できません。
これらの資格の意味を否定する訳ではありませんし、そうしたカウンセラーが優秀ではないという訳では決してありません。
心理系の資格については、次の記事で詳しく説明しています。
専門分野
専門分野は、カウンセラーによって大きく異なります。
代表的な分野としては、次のようなものがあります。
- 子育て
- 親子関係
- 夫婦関係
- 恋愛
- 婚活・妊活
- 性に関する悩み
- 自己理解
- 発達障害
- 愛着障害
- 精神疾患
- ハラスメント
- DV
- 不登校
- 子どもの問題行動
- 親のメンタル不調
- うつ病や適応障害による休職
カウンセラーは、自分の得意とする分野があるので、プロフィールでしっかり確認しましょう。
経歴
カウンセラーの経歴はプロフィールの中でも大切な項目です。
過去に働いたことのある職場がわかれば、その人の専門分野をより理解することができます。
例えば、児童相談所での勤務経験があるカウンセラーであれば、「子どもの発達障害、虐待、問題行動」などに詳しいでしょう。また、病院での勤務経験があれば、「うつ病や統合失調症」といった精神病に詳しいでしょう。
経歴を見れば、そのカウンセラーがどのような悩みに向き合ってきて、どのように解決をしてきたのかがわかります。
つまり、あなたがカウンセラーを選ぶときの重要な情報になります。
また、経歴に合わせて心理療法や心理技法などを記載しているカウンセラーもいます。
きちんとトレーニングを受けた人のカウンセリングであれば、本格的な心理療法を期待することもできます。
心理療法や心理技法をプロフィールに書いているということは、それだけカウンセラーとしての自信があるということです。
相談の方法・料金・時間帯
大抵のオンラインカウンセリングサービスでは、ビデオ通信による相談は、ほとんどのカウンセラーが対応しています。
一方で、電話相談やメール相談に対応しているかどうかはカウンセラーによって異なります。
こうしたカウンセリングの方法によって、料金が異なることがあります。
また、同じオンラインカウンセリングサイトでも、カウンセラーによって料金が異なる場合があるので注意が必要です。
カウンセラーによって、カウンセリングの対応時間が異なるので、予約をするときに確認することが大切です。
カウンセラーを見極めるポイント3点
先ほどは、カウンセラーのプロフィールの見方として、5つの項目に分けて説明しました。
ここからはあなたが悩みを相談したいカウンセラーを見つけるときに大切なポイントを、次の3つに絞って詳しく説明します。
- 心理系の資格
- 得意とする専門分野
- 過去の経歴
これらのポイントを押さえれば、あなたは自分の悩みを解決してくれるカウンセラーに出会えます。
心理系の資格
ここまで資格の意味について簡単に触れてきましたが、ここでは詳しく解説していきます。
心理学に関する資格はいろんな種類があり、一見するとどれも極めて専門的な資格を持っているように見えてしまいます。
心理学に関する資格の中でも、臨床心理士と公認心理師は特別です。
- 臨床心理士:心理学に関する民間資格の中でも最も権威のある資格の一つ。心理系の大学院を修了し、難関試験を受けなければ取得ができない。
- 公認心理師:心理学に関する唯一の国家資格。この資格があれば、心理学に関する知識や経験が一定程度備わっていると証明できる。
オンラインカウンセリングサイトでカウンセラーを選ぶときには、まずこの資格のどちらかを有しているかどうかを確認しましょう。
「両方の資格を持っている方がいい。」とか「国家資格の公認心理師の方がいい」といったことはありません。
資格は、あくまでもカウンセラーを見極めるための最初の項目に過ぎません。
臨床心理士や公認心理師の資格を有しているカウンセラーの中から、次の専門分野や経歴を見ていくことが大切です。
もちろん、相談の内容によっては「精神保健福祉士」や「社会福祉士」資格の方に相談するのもありです。
ところで、他の資格しかないカウンセラーもたくさんいますが、彼らが心理学の専門知識のない人という訳ではありません。
彼らの中にも力のあるカウンセラーもいます。
彼らについても、専門分野と経歴をしっかりと見ていくことが大切です。
得意とする専門分野
あなたが、カウンセラーを選ぶときの決め手となるのは、そのカウンセラーがあなたの悩みの相談に対応できる力があるかどうかです。
カウンセラーの「専門分野」とあなたの悩みが合致しているかどうかがポイントになります。
例えば、あなたが子育ての悩みがある場合、赤ちゃんの育児の悩みなのか、小学生の発達障害の悩みなのか、夫婦の養育方針が合わないことの悩みなのかで、対応は大きく異なります。
経験豊富なカウンセラーであれば、広い範囲に対応できるだけの力がありますが、そうでない場合には適切な対応が期待しにくいです。
カウンセラー自身がコメントで専門分野について書いているサイトも多いので、その人の専門分野やこれまでの経験などをよく読み、自分の相談にピッタリかどうか調べてみると良いでしょう。
例として2つの関連記事を載せておきます。
過去の経歴
経歴を見れば、その人がどんな悩みに向き合ってきて、相談に乗ってきたのかがわかります。
過去にどういった職場で働いてきたのかということも参考になります。
子育ての悩みであれば、例えば児童相談所、児童精神科、発達障害支援センターなどの勤務経験があれば、それだけで専門的なアドバイスを期待できます。
スクールカウンセラーの経験があれば、学校に通う子どもの悩みに対応してくれるでしょう。
また、経歴には、その人の得意な心理療法や心理技法なども書いていることがあります。
対面でないオンラインカウンセリングで、そうしたスキルを使うことは難しいこともあります。
しかし、その人がこれまで心理に関する学びを深めてきた、経験を重ねてきたことを意味するので大切なポイントの一つです。
カウンセラーとのマッチングシステム
以上、カウンセラーを選ぶためにプロフィールをどのように見たら良いのかを説明してきました。
特に、注目するべきポイントとして、資格、専門分野、経歴を詳しく説明しました。
これで自分に合ったカウンセラーを選んで出会うことができます。
・・・本当にそうでしょうか?
実際にプロフィールを読むと、ポイントがわかっていても、カウンセラーを選ぶのは本当に難しいです。
難しい専門用語があってわかりにくいですし、結局みんな同じに見えるといったことになりがちです。
プロフィールは自己アピール欄でもあるので、カウンセラーは自分のことをちょっとでもよく見てもらえるように、小難しいことを書きがちです。
しかし、あなたにとってはわかりにくいだけです。
そんなときに便利なのが、カウンセラーとのマッチングシステムです。
マッチングシステム(マッチング診断というところもある)は、サイト上の質問に答えるだけで、あなたにあったカウンセラーを自動で選んでもらえるサービスです。
たくさんいるカウンセラーの中から、あなたに適したカウンセラーを選んでくれるので、カウンセラーのプロフィールを見極める手間を省ことができます。
マッチングシステムを採用しているサイトでは、メールの登録は必要ですが、無料で行うことができるので、気軽に使ってみてください。
マッチングシステムについては、次の記事で詳しく説明しています。
カウンセラー選びの質問
カウンセラー選びでよくある質問に答えていきます。
結局、臨床心理士と公認心理師のどっちを持っているカウンセラーがいいの?
結論としては、「どっちでもOK」です。
もしも、「心理トレーニングを積んだ」こころの専門家に会いたければ、臨床心理士資格を持っている人がいいでしょう。
臨床心理士は、指定された大学院で心理学を学び、心理実習を受けなければ受験資格はありません。
一方で、公認心理師は、少し前までは「5年間の実務経験があって、講習を受けた人」も受験資格を与えられました。
そのため、例えば「社会福祉士」や「保健師」などの、福祉系の人も受験すれば資格を取得することができたのです(現在はもうできません)。
臨床心理士や公認心理師の資格のどちらかいいかというよりも、カウンセラーの専門分野や経歴を参考にした方がいいでしょう。
自分の悩みにピッタリのカウンセラーが見つからない
オンラインカウンセリングサイトには、数多くのカウンセラーがいて、プロフィールを見ても選ぶことが難しいかもしれません。
そうした場合は、先ほど紹介したカウンセラーとのマッチングシステムを採用しているオンラインカウンセリングサイトを活用すると良いと思います。
また、初めての相談で満足できない場合には、全額保証制度などを設けているところもあります。
女性と男性だったらどっちがおすすめ?
大学などで心理学を学ぶ人の割合としては、女性の方が圧倒的に多いです。
そのためオンラインカウンセリングサイトでも、女性カウンセラーの方が多く所属しています。
女性でも男性でも、あなたの悩みに真剣に向き合って相談に乗ってくれるので、どちらを選んでも大丈夫です。
あなたの直感で選んでみましょう!
まとめ
今回は、オンラインカウンセリングサービスのプロフィールからカウンセラーを見極めるためのポイントについて説明しました。
子育てや家族関係について悩み、身近に相談できる人がいない場合には、一人で抱えず、気軽にオンラインカウンセリングを活用してみてください。
ご相談や質問がある場合には、こちらまでどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。